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2話-7

「そこの残骸はなんとでもなる。しかし、この左手はしばらく使い物にならなようだ」  男の言葉に、え、と思いながら振り返り、俺は言葉を失う。  男の左腕、服の袖は真っ赤に染まり、血で濡れた指先からぽたりぽたりと落ちるしずくは足元に血溜まりを作っていた。 「……お、俺っ……こういうの、ダメなん……」 ぐらり  あまりにショッキングな現場に、俺は目を回して倒れた。  ぱちっ。  目を開けると白い天井が見えた。  頭を右に動かすと、隣との境に引かれたカーテンが目に入る。  左に動かすと、つい最近見た横顔が静かに本を眺めていた。  あまりにも静かな時が流れていたから、俺はすっかりその姿に見とれていた。 「目が覚めたのかい」 「あ、すみません」  くるっと顔が向いて、目が合う。  あの、男の人だった。  俺はとっさに謝りながら起き上がる。  少し頭がくらくらした。

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