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2話-17
ピン、ポーン。
体が重い。
それは精神的、肉体的にくるものだった。
原因は明白だ。
俺は結局、間宮さんの本を一晩で読み切ってしまった。
途中で読む事を辞められなかったのだ。
一度本を放棄してみても、次のシーンが気になってばかりで、結局また本を手に取る。
そこまで厚い本ではないが(内容も内容だったけれど)、一冊の本を一日で読み切るなんて、初めてだった。
けれども、それがいい事とは限らない。
濃い内容に、童貞高校生の俺はアドレナリンが吹き出し、興奮が収まらなかった。
いや、実際吹き出したものも、収まらないものも別なのだけれど。
ベッドで目を瞑ると、間宮さんの本の内容が頭の中で映像として映し出された。
そうすると俺の息子は納まりがつかなくなる。
仕方ないから慰める。
気の済むまで、何度も。
まるで自慰を覚えたての中学生。
何度か果てると流石に種は尽きたが、脳内再生の映像は止まらなかった。
そうして、深い眠りにつけることなく、俺は朝を迎える。
ぼんやりとした頭のまま、現在に至るのだった。
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