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3話-5

 気を抜いていた隙に、洗面器を持った間宮さんが戻ってきた。  洗面器で一体なにプレイをしようというんだ。 「まだ熱があるのかい」  惚けている俺の額に、少し冷たい間宮さんの手の平が当てられる。  気持ち良くて、そのまま考えるのを辞めて目をつぶった。  間宮さんの手が髪を梳いて離れたので、目を開くと視線がぶつかる。  優しい目をして笑っている間宮さんに、俺はドキッとした。 「よくわからないな。まあいい、そんなことよりも病人には、甲斐甲斐しい世話が必要だね」  優しい目が怪しい目に代わり、違う意味で心臓がドキッとする。  企みの間宮さんに、俺は翻弄されっぱなしだ。  間宮さんは俺の背中とベッドの間に手を差し込み、上体を起こすのを支えてくれた。  ベッドヘットの柵を背もたれにして、体を寄りかからせると、着ているシャツのボタンに間宮さんの手が伸びる。  ぷちっ、ぷちっ、一つずつ外されて行く様子を、何の気なしに見つめていたが、妙な恥ずかしさがこみ上げてくる。  服を脱がされるなんて、最近していないかもしれない。

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