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5話-5
「君がおねだりしないなら、ここへの刺激だけでイけるってことかな」
「違います……」
言いながら、揉まれるのが心地よい。
強くもなく、弱くもなく、優しくいたぶられる。
「どうしてほしい?」
「は……あ、」
指が本体を掠める。
間宮さんだって俺のを握りたくて仕方ないんじゃないか?
そんなことを思ってしまう俺は、まだ熱があるのだろうか。
「俺の……ん、俺のペニス、握って……ください」
選んだ言葉に羞恥を覚え、それでまた興奮が増す。
優しい声で間宮さんが、いいよ、そう言って優しく握られた。
「ふ……っあ」
少しも上下に擦ってはくれない、本当にただ握られただけ。
間宮さんの手が触れただけ。
たったそれだけなのに背筋をぞくぞくと快感が駆け上がる。
これほどまでに感じている。
俺は間宮さんに狂っている。
「このままでイけそうかい」
「それは無理というものです」
でもいつかイけるかもしれない。
たった少し触れられただけで果てまでイけるほどに。
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