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6話-7
空を仰いで、与えられるキス。
まるで神様とキスしているようじゃないか。
「ん……は……」
間宮さんの手が俺の顔を上に向かせる。
欲しがる俺の舌を弄ぶように、付かず離れず絡まる間宮さんがもどかしい。
それでも身体は興奮が増して、気を抜くと崩れ落ちそうだった。
下半身を狙いすましたみたいに、クるキス。
間宮さんに縋り付きたいのに、それは許されていないだろうから。
後ろ手に組んだ手に力を入れるけれど、汗がじわりとにじんで滑り、解けてしまいそうだった。
ああ、どうしよう。
酸素も足りなくて頭はぼーっとしている。
どうしよう、キスだけで。
「キスだけでイけそう?」
唇が離れて、微笑む間宮さんが言った。
なんで、俺の思ったことがわかるんだろう。
頭のよく働かない俺は、ドキドキとときめくだけだった。
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