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6話-8
「君の裸も見られていたね。どこを見られていたと思う?」
口の端から飲み込めきれなかった唾液が溢れていて、間宮さんがそれを拭う。
その指を間宮さんが自分の口元に持っていくのがいやらしく見えた。
「ん……」
酷く出来の悪い生徒になったみたいだ。
問われたことをようやく考え出して、俺はシャツを捲り上げる。
胸の上まで上げて、間宮さんに見てもらう。
裸なんて間宮さんには何度も見られているのに、自分で見せているのが恥ずかしくて、卑猥に思えた。
間宮さんをチラっと見ると、まじまじと俺の身体を見つめていた。
見られている、俺の身体を、間宮さんに。
「指で差して」
「は……」
どこを見られていたか、今だって間宮さんが見ているじゃないか。
俺は左手で、左の乳首を差した。
間宮さんの視線もそこに向けられていた。
視線で乳首が熱くなっていく気がした。
触って欲しい、触りたい、乳輪を撫でて誤魔化すと間宮さんが笑った。
「期待しているのかい。赤く膨れているね」
「ッア……」
身を屈めた間宮さんがふっ、と息を吹きかける。
思わず身体がビクッと跳ねた。
「敏感だね。潰したら甘い蜜でも出そうだ。潰してごらん」
「は、あ、あ……」
言われて、指の腹でぷつんと膨れた乳首を潰した。
潰されたそこを間宮さんが見ていると思うと恥ずかしくて、頭がカーッと熱くなった。
それなのにもっと見て欲しいと思って指でこねくり回す。
いやらしくて、声が漏れてしまう。
「反対側も触ってみなさい」
シャツは口に咥えて。
裾を間宮さんの手が掴んで俺の口に咥えさせる。
これで両手が自由になったね、と言わん笑みを向けるから、俺は右手も乳首に沿わせる。
「ん、んん、」
見られている、そう思うとたまらなく興奮する。
指を必死で動かすのは、もっと見て欲しいと間宮さんに懇願するからだ。
もっと見て、間宮さん、俺を見て。
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