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【ドイツ旅行 (8)】※微R18

帰りの車内で眠ってしまったサチに紅葉はそっと膝掛けをかけた。 「おばあちゃんが…!」 「うん…何て?」 今朝の話の続きを話だした紅葉…。 「もし自分たちに何かあったらさっちゃんたちのこと頼みたいって。 珊瑚とよく話しておいてって言うんだ…。 縁起でもないって言ったんだけどね…っ! レニとフィンはもう自分のこと大体出来るけど、アッシュとさっちゃんはまだ小さいし、特にさっちゃんは専門的なケアが必要だから心配なんだって。」 保守的な、ドイツらしい考え方だと凪は感じた。 「まぁ、確かに…年齢的にも心配なのかもね。」 「僕たちに面倒みてって話じゃなくて、例えば他の里親さんを探すとか、施設に入れるんでもいいからちゃんとしたとこ選んで欲しいって…。珊瑚は自分がみるつもりみたいなんだ。」 「そっか…。紅葉は何て答えたの?」 「凪くんと相談したいって。」 「うん。 うん…、今すぐってのは難しいけど…もしそういう状況になったら、本人たちの希望も聞いてからになるだろうけど…俺は一緒に住むとか全然いいよ?」 「本当に…?」 「だって施設とか…自分だったらイヤだし。里親探すってもさ、アビー除いたとしても4人全員は無理じゃない?離れ離れになるのも可哀想だし… 一人立ちするまでなるべく兄弟みんな一緒がいいよね。」 「…ありがと…っ!」 凪の答えは正に紅葉が理想としているもので、紅葉は昨日に引き続き驚きと感動で胸がいっぱいになった。 「まぁ…その時考えよ? みなと光輝にも相談したらもっといい案が出るかも…。ってか、光輝がみんなまとめて引き取りそう…!(笑)」 「そうだね…っ(笑)」 家に着いても眠ったままのサチをそのまま部屋で寝かせて、片付けを終えた凪の元へ向かう紅葉。 「僕たちも休憩しよ?」 部屋へ向かい、キスをしながらイチャイチャする。 「なんか…イケナイことしてる気分…!」 「…昼ドラの見すぎだって…(笑) 録画してきてるの知ってんだからな?(苦笑)」 「ふふ…っ! あ…、ダメって…。 シャワーしてないから…っ!」 「別にいいじゃん?」 「ん…っ。あ…、でも…っ!」 日本のように何度もシャワーを浴びれる環境ではないので、気にするなという凪と流されつつも気になるから…と逃げる紅葉…。 「じゃあ…触るだけ。…ねっ?」 「うん…っ。は…ぁっ! あ、胸…舐めちゃダメ…っ!」 「ここならいーでしょっ? ほら、もう舐めたし。」 「あっ、ァ…っ!んん…っ!」 「…紅葉、シー…ね?」 「ん…っ、っ! や、声…抑えるの大変なんだよっ?! すごい疲れるんだから…っ!」 「だよね。ごめんねー?」 謝りながらもキスや胸への愛撫を止めない凪… 「…んん…っ!」 昼下がりからラブラブな時間を過ごして、サチが起きるとリビングでコーヒーブレイクだ。 夕食は肉じゃがと照り焼きチキン、サラダに味噌汁、白米に決めて下準備を済ませると帰宅したレニ、フィン、アッシュとおやつ&宿題タイム。 今日はパンケーキを焼いてバニラアイス(先ほど特大サイズを購入)を添えた。 食べ終わると喧嘩を始めたフィンとアッシュを紅葉が止めるがヒートアップした2人は取っ組み合いを始めてしまった。 「あ、こら! 2人ともストップだよっ!」 止めに入る紅葉にもフィンの蹴りが太ももに当たる。 「いっ、た…っ!」 それを見た凪が一瞬で2人を引き離した。 左腕でアッシュの首根っこを持ち上げてそのまま脇にかかえると、右足を引っ掻けてフィンを床に転ばせると、反転させて右腕を背中側に捻り上げる。 「痛いっ!」 「すごい…っ!」 フィンとレニが同時に言い、驚いて固まっていた紅葉が凪を止めた。 「凪くん…っ!フィンを離して…!」 「ダメ。 フィン、やり過ぎ。 お前の方が年上だし力も強いだろっ! アッシュも悪いけど、お前が引くべき。 しかも紅葉にキックが当たってんだよ!」 「僕、大丈夫だよ…! ね、…お願い…!」 紅葉に腕を引っ張られながらそう言われて、凪はアッシュを床に置いてからフィンの腕を離すが、すぐに起き上がったフィンはあろうことか凪に殴りかかった。 「「フィンっ!」」 紅葉とレニが静止の声を上げるが、そのまま拳を向けていくフィン。 全く聞こえていないようだ。 凪はフィンの拳を流して避けると手首を掴み上げた。 「落ち着け。」 暴れる彼を抱き止めて落ち着かせる凪…。 喧嘩を怖がってサチが泣き出したことでフィンも我に返ったようだ。 「サチ…っ!」 「さっちゃんっ!ビックリしたね、ごめんね。 大丈夫だよ…!」 紅葉とレニが駆け寄ってサチを抱き上げる。 「…ごめんなさいっ…!」 そう言うと庭へ飛び出して行ってしまうフィン… 「あっ!フィンっ!」 紅葉が追おうとするが、凪が自分が行くと言って止めた。 「心配すんな。もう乱暴なことはしないから…。さっきのも…謝ってくる。」 凪の言葉に頷いた紅葉はサチとアッシュのケアに回った。

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