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【ドイツ旅行 (20)】※R18
想い出話に花を咲かせながら食べて、家に帰ってからも凪はタケノコの下茹でをしながら3人で語り合った。
凪が自室で筋トレをしている間、珊瑚と紅葉はリビングではしゃぎ過ぎて眠った平九郎を眺めながらアルコールを抜いたホットワインを飲んでいる。
「へぇー。あのベース、買ってもらったんだな。」
「うん!」
持ち帰った真新しいベースは2人の練習スペースである防音部屋に置かれている。
ガラス越しに見える紅いボディーはとても綺麗で紅葉はニコニコと微笑む。
「お返し…どうしようかと思って…!」
一般的に婚約指輪をもらったらお返しをするものだと聞いて、焦る紅葉。従姉妹のみなは高級時計を贈っていたが…
凪は父親の形見であるブランド物の良い時計を持っているし、スーツも良いかとは思うが、残念ながら滅多に着る機会はない…。
同じように楽器を買うという手もあるが、ギターやベースと違ってドラムセットは何個も持つものでないし、凪のレベルに合わせてフルセットを選んだらかなりの高額になる…。
「凪って物に拘るタイプじゃないだろー?
なんか適当にアクセサリーでも選んで、あとは…身体で返せば?」
「……それは無理ぃ…。」
「相変わらずだな。」
アイディアを出し合っていると、凪が戻ってきた。
「珊瑚もう風呂入った?」
「あ、今入る…。すぐ出るから。
ほら紅葉…猫の写真、見るんだろ?
ここに入ってるから…。」
「わぁー!可愛いっ!」
「…凪がして欲しいこととか、喜ぶこと考えとけよ?」
珊瑚は小声で紅葉の耳元でそう告げてバスルームへ向かった。
紅葉は赤くなった顔を凪に見られないように気をつけながら珊瑚のノートPCを覗き込んだ。
「可愛いーっ!
ね、凪くんも見よっ!
平ちゃんと子猫ちゃんだよ!」
「どれ?」
あっという間に写真に夢中になった紅葉は凪を誘ってソファーに並んで座った。
そしてあっという間にバスルームから出てきた兄弟に興奮気味に告げた。
「珊瑚!動物写真家になりなよ!」
「あっ?
やだよ。競争率めっちゃ高いし。
勝手に動くから難しいし。」
「えーっ!
こんな可愛いの撮れるのに?」
「子猫は元が盛れてるからな。」
双子の会話を笑いながら聞いていた凪はソファーから立ち上がって紅葉に手を差し出した。
「紅葉、風呂入ろ。」
「あ、うん…っ!」
「ごゆっくりー!
俺部屋で作業して寝るー。」
「了解ー」
「…おやすみ、珊瑚。」
久しぶりに2人で浸かる湯船は長旅の疲れも抜けていくようだった。
「ふはぁーっ!
気持ちいいー!」
「やっぱ自分の家が一番落ち着くなー。」
「ふふ…!そうだね。
凪くん、本当にありがとう。」
「うん…。紅葉もお疲れ様…!」
湯船の中で恋人を後ろから抱き締めながら、凪は振り返った紅葉に軽く口付けた。
「ん…っ。」
そのまま熱の籠った瞳で見つめられて凪は苦笑しつつも髪を掻き分けながら唇を合わせた。
紅葉を対面にして、膝の上に乗せると本格的なキスを仕掛けていく。
「ぁ、逆上せちゃう…!」
「ダメ?
ちょっとならいーの?
それとも…ベッド行ってからにする?」
「部屋は…珊瑚がいるもん…っ!」
彼は物音くらいでは起きないし、気付いたとしても気にしないだろうが、紅葉は恥ずかしくて堪らないらしい。
「じゃあ…ここでいい?」
「ん…、うん…っ!」
繰り返されるディープキスと、浮力の中での軽い愛撫で息の上がった紅葉を湯船から出して、洗面所の収納から取ってきたローションを手にする凪…
旅行前より中身が減っているのは珊瑚たちが使ったのだろう…。
想像したらちょっと熱が冷めてしまい、紅葉に口淫をお願いした。
「ん、んっ!」
「っ! いいね…。
苦しくない?
そんな奥までしなくていーよ?」
大丈夫だと目で答える紅葉の頭をくしゃりと撫でた。
「ありがと…、
もう挿れていい?
ここ、手ついてて…。」
「あ…っ!
鏡…っ! 映る…っ」
「だって後ろからしてたら顔とか見えないし…!」
恥ずかしがる紅葉を宥めて体制を整える。
紅葉も珊瑚に言われたことを思い出して、凪が喜ぶなら…と鏡の前に両手をついた。
ローションを絡めた長い指でゆっくり慣らしてもらって、イクギリギリで指を抜かれて凪の熱の先が当てられる…!
「は…っ、ぁあッ!」
そのまま達する紅葉の背中にキスを落として絞まる中の圧に耐え、腰を進める凪…!
「あっ、あ…っ!
やぁ…っ! は、んっ!」
「気持ちいい?
…めっちゃ可愛い顔してる。」
「ヤっ! 見ない、で…っ!
ぁっ、アッ! んっ、だめ…っ、
ぁーっ、奥っ!」
「両方したら…いい?」
胸にも前にも触れながら奥を突けば紅葉の中が更に締まった。
「くっ、きぃ…つい!(苦笑)」
「は、ぁ…や。もっと…っ!
あ、んっ! ぁ、凪くん…!
…っ!い、くっ!」
「…っ!」
紅葉の中が痙攣してイッたことを実感すると、凪もその快感に身を任せて熱を放った。
「…やっぱ家、最高…。」
「今度はベッドがいーね…?(苦笑)」
事後…
温め直したお湯に軽く浸かりながら紅葉はもう一度凪にお返しのことを聞いてみるが…
「んー…
特に欲しい物とかないんだよなー…。
…一番欲しいのは…手に入ったし?」
わざと格好つけてそう言う凪に照れつつも嬉しさを感じる紅葉…。
「凪くん…!」
「ん…?」
「大好き…っ!
ずっと一緒にいてね。」
「…あぁ。いるよ。ずっと、一緒に…。」
End
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