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【君と僕が恋人になるまで。】(葵×雪人) (2) ※R18
「ッ! ぅ、…ん…っ」
交代で手早くシャワーを浴びてユキを寝室へ連れ込み、葵は慣れた手付きで行為を進めた。
ユキの色白の裸体を背後から眺めながら細い腰を掴んで膝を立て、お気に入りの角度で貫けば、支配感と満足感で思わず口元が緩む葵。
ノリノリで喘ぐ子も嫌いではないけど、ユキの我慢してるような控え目な喘ぎの方が好みだ。
「きっつ…!
ねぇ、もう少し力抜ける?
すげー気持ちイイけど、ギチギチ過ぎて動けない(苦笑)」
「…ごめ、」
ユキは腰だけ高く上げた体制で、葵に借りたクッションをギュッと掴みながら短く謝罪した。
「…久しぶりなの?」
葵が悪戯心でそう聞くと、クッションに顔を埋めたユキのこもった声が聞こえた。
「…は、じめて…で…」
「は…っ?」
確かに慣れてはいないなとは思ったが、恥じらうことなく身体を開いてくれていたので、まさかユキが初体験だとは思わず固まる葵。
後々が面倒なことになる場合が多いと聞くので、初物には手を出さないようにしていたのだが、もう出してしまったものは仕方ない。
未成年じゃないことは確かなので、同意だし大丈夫…と心の中で最低な確認をした。
「え、へーき?
キツイ? 痛い?
ごめん、知らなかったから…!」
知ってたら多分手を出さなかったし、出してもいきなりここまではしなかったかもしれない。
少々性急に抱いた自覚がある葵はユキを気遣った。
「ん…。続けて大丈夫だよ…?」
ユキにそう言われ、一応手加減はしながら抱いた。
行為が終わってからもユキの態度は変わらず…
ベタベタしてくるわけでもなく、
裸のままシーツの上でゴロゴロしている…。
逆に葵の方が拍子抜けした程だ。
とりあえずスッキリして上機嫌な葵は新曲の鼻歌を歌いながらユキにミネラルウォーターを差し出した。
「ありがと。
…いい曲だね。
歌ってる時の葵の声すごく好き。」
「ホント?
やった!
…これ、俺のオリジナルー!」
「そうなんだね。」
「身体は? 平気?
もうヤッちゃったし、今さらだけど、初体験俺で良かったのー?」
「あ、うん。
意外と大丈夫ー。
何だろう…?
上手く言えないけど、SEXってこんな感じなんだね?」
「…はい?(苦笑)」
「もっと訳分からなくなったりするのかと思ったけど…葵が加減してくれたからかな?
けっこう落ち着いていられたよ。
あと最中って何考えてたらいいの?
みんなこんな感じなのかなー?」
「…落ち着け。
下手とか俺のテクに不満とか言われたわけじゃねーよな? 一応ちゃんとイッてたし…
え?イマイチだったってこと?」
ブツブツと話す葵。
こんなもんなのかな?くらいに感想を言われて葵のプライドが傷付いたようだ。
結局己を慰めるような台詞を言ってしまう葵。
「まぁ、初回だからなっ!
まだ感度的なものが仕上がってないんだよ!きっとな!
よし、ユキ!…リベンジしよう!うん!」
「リベンジ…?
また僕とSEXしてくれるの?
ふふ…」
なんだか嬉しそうにそう呟いたユキはそのまま眠ってしまった。
さすがに帰れとは言えなくて泊めることに。
しかし、何故かユキはそのまま葵の家に居着いてしまった。
「…帰らないの?」
「うん。」
「あ、そ…。まぁ、いいけど…!」
2人は同居しつつ、時々リベンジ(SEX)をする関係に。ユキが家出中だということはあとから聞いた。葵は詳しい話は聞かずにいたが、とりあえず親に連絡だけは入れさせた。
2人は恋人ではない。
同居してるので多分セフレとも違う…。
不思議な関係だった。
「ユキ、リベンジする?」
「うん。いいよ。」
「あ…ヤベ…っ!あー…」
「…ねぇ、もしかして葵は早漏ってやつなの?」
「違う…ッ!
いつもはちゃんと…持つし!」
「じゃあ…僕たち相性がいいの?」
「そ、そーだなっ!
お前の感度はあんま上がらないけどな…っ!相変わらずマグロだし。」
「…ごめんね。 僕としてもつまんない?」
少し寂しそうに話すユキを前にすると葵は言葉につまる。
彼を追い出すのは簡単なはずなのに、何故かそれは出来なかった。
「…まぁそのうちな!
頑張ろうぜ。」
「ふふ…!」
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