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【お見舞いとお留守番 (3)】※R18
最初はお疲れの凪の髪を紅葉が洗ってあげたり、普通に入浴していた。
でもやはり……
「あっ……!
は、ア…ッ、ん、あ…も、だめ…ッ!」
「これ…気持ちイイの?
腰揺らして…エロかわいーな。」
温めの湯船に浸かり、紅葉を膝の上に乗せた凪は淫らに腰を振る恋人の耳元で囁いた。
猛ったモノを合わせるだけの行為だが、数日振りに触れ合う2人は互いの熱を求めていたようでいつの間にか甘くてアツイ雰囲気に…!
「やぁッ!
あっ、あぁ…っ
ん…い、く…っ!」
左胸に吸い付かれて絶頂を迎える紅葉。
お湯が白濁で濁り、紅く色付いた紅葉の頬…
「逆上せてない?」
「ん…、へいき…。」
凪の肩に顔を乗せた紅葉はなんとか大丈夫だと答えた。
「俺まだだから付き合って?
ってか、紅葉…また抜いてないの?
…続けてイケそうだな?」
「あ…!
だって…1人じゃ出来ないし…!
あッ、そんな…!
や、凪…!
ん…、イッたばっかだから…!」
凪の手を退けようとした紅葉だったが、逆に捕まり、熱い彼自身に導かれる。
「ちゃんとポイント教えたじゃん?
若いのに溜めるのって身体に悪くね?
ほら、一緒に握って…
そう…。…ちゃんとイカせて?」
「っ!」
凪の色気にクラクラしながらも懸命に手淫を続ける紅葉。
いつの間にか自分自身も興奮していて、合わさる熱に夢中になる。
「紅葉…」
名前を呼ばれて顔を上げると口内を貪るような激しいキスが降ってきた。
絡み合う舌と唇、強く抱き締められ、激しくなる愛撫に溶け合うような感覚さえ感じた。
余裕のある素振りを見せていたが、やはり凪もいつもより激しく、性急に紅葉を求めていた。
「っ!!
は、ぁッ!」
「…ハ…ッ!」
共に果てると満足感と安心感で満たされるのが分かった。
食欲も性欲も満たされ、一気に眠気が襲ってきた紅葉はベッドに入ると「おやすみなさい…」を言いながら就寝。
やはり凪の腕の中が一番安心して眠れるようだ。
凪も紅葉を抱き締めて眠りについた。
翌朝…
紅葉はなんとか起きて凪に行ってきますのキスをすると仕事へ行った。
愛犬たちの散歩は凪が行ってくれるというので甘えて、インタビュー取材を受けた。
「まだお家にいるかな?」
本当は帰りにユキのお見舞いに行こうと思っていたのだが、凪を見送ってからでも…と思い直し、急いで帰宅すると最愛の人はまだ自宅にいてくれた。
「お帰り、お疲れ。」
「ただいま!
凪くんもう出る?」
「ん。そろそろ行くか…!」
「そっか……。」
明日にはまた会えるのだが、寂しくて俯く紅葉。
離れる前にハグとキスをしたいのだが、上手く笑顔を作れずにいた。
そんな紅葉の前に差し出されたのは小さめのボストンバッグだった。
「はい。
これ持って?」
「え…?
なに…?」
「何って適当に詰めたお前の着替えだけど…」
「……着替え?」
何故自分の着替えが用意されているのか分からず首を傾げる紅葉。
まだ状況が分かっていないようだ。
「…あれ?
明日オフだよな?
なんか予定入れてた?」
「ううん…、ユキくんのお見舞いくらい。
あとはお家で曲作りと練習と片付けとお買い物の予定だったよ?」
「…お見舞い明日でもいい?
…楽譜か。必要なら持ってきて?」
ヴァイオリンは練習場所が用意出来なくて…と続ける凪。
「えっと……?」
「ん?
なんかさ、普段ずっと一緒にいるから離れてると調子狂うんだよね…。
いや、仕事はやれるんだけどさ…!
…この仕事、モチベーション大事じゃん?」
「そうだね…?」
「うん…。だから…練習時間削って悪いんだけど、1泊だけだし連れて行こうと思って。
あー、このパンフみたいなホテルのベッドでラブラブしたいの?」
「っ!!
それは…!!」
新婚旅行で泊まるならと"ちょっとイイ感じ"のホテルを見つけては付箋を貼っていた紅葉。
ついでにその付箋には"120%ラブラブ出来るホテル!"と書いていた…。
それを凪に見られてしまい恥ずかしくて赤面する紅葉…。
「ここまでのレベルじゃねーけど、似たようなとこ…探したら空いてたから予約したんだけど…、今夜。」
「ほんと…?」
「ホント。
ホテルで留守番出来る?
LIVE終わったら一緒にメンバーとスタッフとメシ食うから紅葉もおいで。」
昨夜に続いてのサプライズに紅葉は驚いていた。
嬉しいし、凪の希望ならもちろん着いていくが…愛犬たちのことが気掛かりだった。
「あぁ…みなが預かってくれるって、このまま寄ってから行こ?
あと、その代わりに明後日子守り。」
「良かった…。
もちろんいいよ!」
「じゃあ…連れて行っていい?
昨夜ちゃんとしてないから……ホテルでラブラブもOK?(笑)」
「…っ!
今夜のLIVEも頑張ったらね!(笑)」
今度は自然な笑顔で答えることが出来た紅葉。
凪も笑顔で頷いたのだった。
END
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