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【ある日のブランチ】(1)※R18
ある日の深夜…
「お疲れ様ー!
打ち上げ楽しかったー?
わぁ…! サスケくん…?と、ゆーじくんも?」
「あー重…っ!」
両脇に2人を抱えた凪は乱雑にソファーに放り投げる。
熟睡している2人は起きる気配がない。
平九郎と梅が寄ってきてくんくんと匂いを嗅いでいる。
「あらら…!
飲み過ぎちゃった感じー?(笑)
凪くんは大丈夫?
お水と…お布団も持ってくるね。」
バタバタと来客の準備をしようとする紅葉を凪が止める。
「放っとけ。いーよ、夏だし。
ったく…!30過ぎてこれはないよな(苦笑)
タクシーで家まで送ろうと思ったけど、こいつら方向逆だって思ってめんどくさくなった(苦笑)
…ただいま、紅葉。」
凪は紅葉の腰を抱いて額に口付ける。
「ん…。お帰りなさい。」
「…ホントに寝ないで待ってたのか?」
「うん…! 珊瑚と電話したり、ヴァイオリン弾いてた。…んっ! あ、ダメって…。
お客さんがいるのに…!」
ツアーを終えた解放感と充実感で凪はご機嫌だ。
ファイナル後の打ち上げでも酒量を抑えたのは紅葉が帰りを待ってるとLINEをくれたから。
「シャワー浴びてくる。
先に寝室行ってて?」
「…うん…!」
低めの声で耳元でそう告げられた紅葉はドキっと一瞬固まりながらも小さく頷いた。
「あいつら爆睡してるし、大丈夫だとは思うけど…一応ね。」
エアコンの効いた寝室に鍵をかけて、音楽を流す凪。
先日衝動買いした間接照明がムード作りにひと役かってくれている。
「や…、ぁッ…!」
指を咥えて声を抑えようとする紅葉。
凪は優しく、でも少し強引に手を絡ませて繋ぐとシーツの上に縫い付け、唇はキスで塞いだ。
「紅葉…、膝立てて脚開いて…?」
「ん…うん…っ」
もう何度もしてるけど、素面だし、熱が上がりきる前だとやっぱり恥ずかしくて膝を合わせたまま身を捩る紅葉。
ワイン一杯でも飲んでおけば良かったなと考えながら凪を見上げる…。
凪は焦れた様子で手と身体を入れて紅葉の膝を割った。
「あ…っ!」
「いいんだよな?
ご褒美…。
ちょっと…今日は激しくなるかも…(苦笑)」
「ん…、いーよ。」
凪の首に腕を回してそう答える紅葉。
猛暑の中、ツアーを終えた凪を労いたくてご褒美を提案したのは自分だ。
時々着いて行ったりもしたけど、地方公演で凪のいない夜は寂しくて仕方なかった。
見つめ合いどちらからともなく深く口付ける2人…。
「んん…ッ!
ぁ…なぎ…!
は…ぁ…っ、ア…ッ!
ぁあ…! やッ、それダメっ!」
ローションを使い、凪の器用な手と指先で前も後ろも溶かされ甘い声をあげる紅葉。
ご褒美をあげる予定が逆に与えられている気がするがもう余計なことを考える余裕はなかった。
入口も中も念入りに解され、既に2度もイかされている。気持ち良くてもう限界だと思うのに、もっと欲しいとも感じている。
「あ、アッ!…イくッ!」
「かわいーな。
今日ココめっちゃ敏感になってる…。」
的確にポイントを攻めてくる凪。
紅葉は彼に掴まりながら快感の波に堪える。
「あ、だめっ!
ぁ、ん…ッ、
凪…!
ね、もう欲しいよ。
早く…!」
スルリ…と、脚を凪の腰に絡ませる紅葉。
「早く何?
指? 速くする…?」
「ぁー!
ダメっ! 違っ!
早く…、凪ので気持ち良くして…!
コレ…!
中に……奥にちょうだい…!
お願い…っ!」
「……あー、もう…!
ホントかわいい。
…いいよ。」
凪は紅葉に覆い被さりながら抱き締め、細い脚を抱え膝に口付けるとゆっくり微笑んだ。
「ん…っあ!
ぁーッ!」
宣言通り挿入した瞬間から激しくて、息をするのも苦しいくらいの快感に襲われる。
「あっ、や、ンーッ、もう無理っ!」
「まだだって。ほら…!」
凪にしがみついて呼吸を合わせると何もかもが満たされ、1つになる尊さを感じ、愛しさを募らせる。
「もっと…」
「…奥?
奥の方が気持ちいい?」
「うん…! あ…ッ、ハ、ぁ…。
あ…っ! ん。気持ちいー…!」
「俺も最高に気持ちいいよ。
でもちょい待って?」
一度抜いてゴムを着けようとする凪。
紅葉は慌てて止める。
思わぬ締め付けに凪は短く唸った。
「や…待って…、ダメ…!
抜いちゃやだぁ…!
ね…、このまま……中に欲しいよ…っ!」
「ん。分かった。…いーよ。
最高に良くしてやる…!」
2人はBGM代わりの音楽が耳に入らないくらい、甘く熱い夜を過ごした。
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