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【ツアーファイナル】(1) ※R18
※LIT Jツアーファイナル前夜~当日朝までのお話。【テレビのお仕事】から続いています。
「なぎー!」
「ん?水…?」
長い収録を終えて、帰宅した2人…。
作り置きで軽い食事を終えて、いつも通り仲良く入浴。
約束通り今夜は凪の好きなようにという条件でベッドに向かったが、紅葉が覚悟していた激しさはなく…むしろ紅葉好みの甘くて優しくて気持ちいい幸せな時間だった。
まぁ、多少恥ずかしい格好をさせられたり、ちょっと気持ち良すぎちゃうことはあったが…。
「へーき…!
ねぇ、アイス食べたいっ!」
体力的にも即寝落ち…とまではいかなくて、紅葉は身を起こすと凪に甘えるように首に抱きついて、デザートを要求した。
「アイス?え、今?(笑)
真冬の夜中だけど…?」
「今!
ねぇー!食べてもいいー?」
事後にこんな可愛くねだられたらダメとは言えない凪。
「…まぁ、いっか…。
飲み物のストック取りに行きたいし…。
一回下行く?それか持って来ようか?」
「下行って食べる!」
リビングに戻った2人は愛犬たちの寝顔を眺めながらソファーで寛ぐ。
身を寄せ合うようにくっついているだけで心地好くて幸せだ。
そして凪が冷凍庫から出してくれたちょっと高いアイスにご機嫌の紅葉。
「はぁ…、美味し…っ!
今日はお仕事も頑張ったし、
高級アイス最高…!
いつもすぐ寝ちゃうけど…
エッチのあとにアイス食べてみたいと思ってたんだー!んーっ、美味しい!
凪も食べる?」
「そうなんだ?(笑)
じゃあひとくち…。」
あーんしてもらったアイスは甘くて、でも確かに熱くなった身体のクールダウンにはちょうど良かった。
パクパクとアイスを食べ進める紅葉を眺めながら、ファイナル直前にこんなに穏やかな気持ちで過ごせていることに自身でも驚く凪。
しかし…興奮と緊張が入り交じっているせいか疲れているはずなのに何故か眠気は感じず…不思議な感覚だった。
「まぁ、これが落ち着いたってことか…?」
家庭をもち、自身も成長したのかと自問する凪。
「?何が?」
紅葉は不思議そうに訊ねる。
「なんでもない…。
って…なんか眠くねぇな…。
紅葉…、それ食ったらもう一回しよっか?」
「んんっ?!
寝なくて平気?
えっと……、う、うん。…いーよ。
あ、歯みがきしてからね?」
ナッツ入りのアイスを食べ終えた紅葉は律儀にそう答えた。
「ぁ、んっ!
や…っ、凪…!ここで?」
「ん…、ここで。
ダメ?
歯磨いたでしょ?」
「アッ!ん、そう、だけど…!」
「寒い?」
「っ!へいき…だけど…」
小型ヒーターを稼働させたので寒さは感じず、寧ろお互いの熱量で暑いくらいだ。
「全然、落ち着いてねーし…っ!(苦笑)」
「んんっ!」
先程まで穏やかだった凪は、何がきっかけなのか分からないが突如スイッチが入り、扉に隠し置いていたローションとゴムを手にすると激しくそして性急に紅葉を求めた。
「や、アッ…っ!はっ!、ぁ、んーッ!」
「悪い…っ、キツイ?」
立ったまま、背後からガンガン攻め立てられて紅葉の華奢な身体は大きく揺さぶられる。
自然と爪先立ちになる足はふらついていて、支えるために必死で洗面台を掴む。
それでも止められそうになくて、凪は言葉だけ謝りつつも行為を続ける。
完全に情緒不安定だと自覚した凪は一瞬冷静になり、自身のカッコ悪さとまるで八つ当たりのように紅葉に負担をかけている罪悪感に押し潰されそうになる…。
「ん、んっ!
だい、じょうぶ…だよ。
…側にいるよ。」
「…っ!」
振り向いた紅葉に微笑まれて、凪は堪らず紅葉を抱き締めた。
本人よりも凪を理解しているような紅葉に愛しさが積もる。
「ん…、なぎ…?」
「…愛してる、紅葉。」
「っ!う、ん…っ!
僕も…!あ…」
愛してるの言葉を続けようとした瞬間、身体を反転され驚く紅葉。
不安定な体勢に無意識で凪に掴まった。
一瞬浅くなった繋がりも角度を変えて一気に深くなり、紅葉はその衝撃と快感に震える。
「はっ、アッ!
落ち…!」
「大丈夫…落とさねーよ。」
「…っん。
う、ぁ…、深……っ!
ふ…、ぁあっ!ん、っ、ぁッ!
な、ぎっ!」
先程より紅葉の喘ぎが甘い声に変化したのを確認するとキスを贈る凪。
「紅葉…!」
「んー…っ!ぁ…、…ッ!」
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