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第47話 新聞部

やがて茶々は急ブレーキをかけ、 硝子はふらふらになってぜえぜえいいながら壁に手をついた。 「ここ、部室」 茶々はそう言って上を指差した。 つられて上を見ると図書室と書かれたプレートが見えた。 彼はドアを開け、我が物顔で入っていく。 閉められてしまう前に硝子も続いた。 硝子は校舎内を歩き回ったりしないので、 図書室になど数えるほどしか来たことがないが この学校の図書室はかなり広々としている。 しかし人は少なく、静まり返っていた。 「おーい」 きょろきょろしているといつの間に離れたのか、 茶々が本棚の間から呼んでくる。 慌てて彼の元へと歩いていくと、茶々はまたスタスタと早歩きをした。 本棚の向こう側の壁は一面窓になっていて、そこには自習用の机が並んでいた。 茶々はその一番端の机に行くと、勝手に引き出しを開け中から紙の束を取り出し机に広げた。 「ウチ、新聞部やってるんだけど。」 「新聞部...?」 硝子はようやく彼に追いつき、呼吸を整えながら机の上に目を落とした。 白い紙に写真が貼り付けてあった。 「そ。で、まぁウチは写真が撮れるし記事は書けるスーパーマスメディアマイスターな訳なんだけど.. そのぉ...文字が下手でさ...でも新聞の大部分を決めてしまうのは文字.. まず文字が綺麗でなければ読んでもらえない...かと言ってパソコンや文明の利器は貸してもらえな...面白くない..面白くない!」 茶々は机の周りをウロウロしながら探偵のように説明し、 やがて立ち止まり硝子を指差した。 「そこで、だ!雛瀬、いやひなっちゃん!キミの力必要だ!」 「ひ..ひなっちゃん...?」 茶々はバシッと決めポーズを取ったが、硝子は意味がわからず戸惑った。 彼はつかつかとまたこちらに戻って来て、硝子の手を取った。

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