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第77話 ふたつめ

茶々くんが、俺に? 「あ..ありがとうございます..」 「全く、なんかよく分からないけど 友達なんか作ってる暇あったら、..その、 もう少し勉強したがいいと思うよ」 「...はい」 友達。 パタンとドアは閉じられ部屋はまた真っ暗になった。 硝子は立ち上がって壁から出ている板の上に乗り 背伸びして部屋の中に唯一ある小さな窓に近付いた。 月明かりでいくらか明るく見えるそのポジションで封筒から紙を取り出す。 クリップでとめられた数枚の紙はプリントや期末テストの答案用紙だった。 その一番上に小さなメモ紙が挟んであって "早く風邪治してネ!ひなっちゃんが来ないと新聞ができません 茶々" とミミズが走ったような文字で書いてある。 月明かりしか灯りのない薄暗さの中、その文字を指先でなぞって 泣いてしまいそうになるのを堪えながらぎゅっと紙の束を抱きしめた。 「..無人島に持っていきたいもの、二つになっちゃった....」

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