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第81話 仕事
広げられた紙には新聞のいつも書いてある謎の挿絵が描かれた紙が三枚ほど並んでいる。
「こっちが豆腐屋、これがヨガ教室、
最後の一枚はついでに頼まれた子犬差し上げますってやつ。」
茶々はテキパキと準備を進め、ポスターの上に内容が書かれた紙を置いていった。
新聞の次はポスター、
誰しもが見るであろうお店の宣伝を自分が?
そしてそれが町中に貼られるというのか...。
硝子はそんな責務果たせなさそうで、固まってしまった。
「や...無理です俺なんて....」
「何言ってんだよ!ひなっちゃんにしか出来ないんだぞ!」
「う..うう..」
バシッと茶々に肩を叩かれ、硝子は唸りながらポスターを見つめた。
豆腐から手足が生えた謎のキャラクター、
ヨガのイメージらしき女性と毒々しい花、そして子犬の写真。
自分の字が台無しにしてしまうのではないだろうか。
「今度は何?あら可愛い」
環先生がやってきて、豆腐のポスターを手に取りそう零した。
「いつも思うけどこの絵って誰が描いてるの?まさか..茶々君じゃないわよね」
「ウチは絵心ないですもんー専ら写真です。
この絵はとある正体不明のさすらいの絵師が」
「何それ」
子犬の写真を指差す茶々に環先生はおかしそうに笑った。
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