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6.乳首…

「葵先輩、次は耳なんてどうですか?生暖かい舌が、葵先輩の耳の中にゆっくりと…」 「んっ…!」 想像したのが明らかに分かるくらい、葵は身体をビクッとさせた。 その姿に気をよくした悠貴は、自分の唇を舐め、わざと『ピチャ』という水音をさせた。 「耳の形を確かめるように、舌先でくぼみをなぞっていって…。ほら、クチュクチュって湿ったいやらしい音させているの聞こえてます?」 「ふぁ…。うん、聞こえる…。悠の舌が俺の耳を…形を…なぞるように舐めて…」 葵はゴクリと喉を鳴らすと、微かに身体を震わせた。 「いやらしい…音…クチュクチュって…んっ…させてる。その音がするたび、背筋が…首がゾクゾクする…」 「きっと、エッチな音をさせながら脱がされると、もっと興奮しますよ。ほら、ブレザー脱いで」 「アっ…悠…」 悠貴に言わるがままに葵はブレザーを脱ぐと、そのまま床に脱ぎ落とした。 ネクタイは外され、制服のシャツが第二ボタンまで開けられていた葵は、首を軽く仰け反らせていたため、白くて細い首に浮き上がる喉仏と鎖骨が悠貴の目を引いた。 喉仏も鎖骨も、描かれる細いラインの美しさはまるで美術品を見ているようで、思わず悠貴は息を吞んだ。 「綺麗ですよ、葵先輩。とっても綺麗です…」 「あっ…。悠…」 恥ずかしがるように、目を瞑ったままの葵は首を横に振った。 頬を紅潮させながらさせるそんな仕草でさえ、悠貴にはとても扇情的に見えた。 「ねえ、もっと、葵先輩を見たいです。シャツは全部脱がせて欲しいですか?一つ一つ、ボタンをゆっくり外されて…。それとも捲りあげて…」 悠貴が言いかけたところで、葵は背中の少し後ろに手をつくと、身体を少し仰け反らせた。 すると、シャツが胸部に密着し、葵の乳首はシャツ越しでもわかるほど硬く勃たせていることが強調された。 「悠…。俺の乳首、勃っているのわかる…?」 「はい…。とても触って欲しそうに、いやらしくツンっとさせてますね」 悠貴は思わずゴクリと喉を鳴らした。 「シャツはまだ脱がせないで…。だって、こうやって…服の上から触ると…もどかしいんだけど、すごく気持ちいいんだ…」 片手で身体を支えるようして仰け反らせながら、葵は反対の手の指先で自分の乳首を、ゆっくりと撫で上げた。 「アッ…」 「本当だ。もっと勃ってきましたね。乳首弄るの、好きなんですか?」 「うん…。こうやって触ると、すごく、いけないことをしているみたいで…。でも、指先で触るだけじゃなくて、こうやって爪で…あぁっ!」 葵は指先を立て乳首を爪で引っ掻くと、今までで一番高い声で喘いだ。 「敏感なんですね。優しくされるのも痛くされるのも好きだなって、欲張りですね…」 「うん…。どっちも、好き…んあっ…」 そう言いながら、葵は指先で転がすように乳首を自分で弄りながら、時折爪を立て、まるで緩急を楽しむように夢中で触り、喘ぎ声を漏らし続けた。 「んっ…あっアッ…」 「ほら、片方じゃ足りないんじゃないんですか?反対側も同時にしてみたらどうです?」 「一緒に…」 葵は言われるがまま、仰け反らせていた姿勢を元に戻し背筋を伸ばすと、右と左、それぞれの乳首に指を這わせた。 「あっ…。だめっ…。これ、気持ちが良すぎて…頭…おかしくなっちゃう…」 駄目だと言いながらも、葵の手は休まることなく自分の両方の乳首を刺激し続けた。 「ねえ、葵先輩…。自分が膝抱っこされているって想像してください。そうすると…後ろから手を伸ばされて、乳首を弄られて…耳も舐めてあげられるんですよ」 「あんっ…。悠の舌が、俺の耳でいやらしい音させながら…乳首を転がしてくる…」 「転がすだけですか?」 葵は首を強く振る。 「爪を立てて意地悪するみたいにしたら、すぐに優しく撫でて…。んぁ…腰が…痺れる…」 「もう、それだけじゃ物足りないんじゃないんですか?今度は摘んで、グリグリって強く指先を擦るようにしてみたらどうですか?」 「やぁ…。そんなグリグリしたら…アッ…アッ…ダメっ…」 葵の人差し指と親指は悠貴に言われた通りに乳首を摘まみ、指先をこすり合わせるように触り始めた。 「溢れちゃう?葵先輩のそこ、さっきからキツそうですもんね。もう先走りで、下着も濡れてしまっているんじゃないんですか?」 「うん…。だって…」 「じゃあ、早く脱いだほうがいいんじゃないんですか?ほら、ベルト外して」 葵は何度も頷きながら、自分のズボンのベルトの金具を外した。 「チャックも全部下ろしちゃいましょうね」 「うん…」 悠貴の耳に響くゆっくりとチャックを下ろす金属音は、従順に自分の言う通りにしている葵がさせていると思うと、悠貴はそんな音にさえ興奮を煽られた。 (触れたい…) 本当は自分が脱がせて、今すぐ葵のすべてに触れたい衝動がこみ上げてきたが、悠貴は必死にその気持ちを押し殺した。 (葵先輩は俺に触られていると思っていない…。だから…こんなにも…) 「葵先輩、下を脱ぐのくらい、片手で乳首弄りながら出来るでしょ?ほら…手を休めないで」 「んぁ…片方じゃ足りないよ…」 「じゃあ早く脱いで、触ればいいじゃないですか…」 悠貴は少し苛立ったように冷たく言うが、葵は気づいていない様子で軽く腰を上げてズボンを脱ぐと、ブレザーのようにそのまま床に脱ぎ捨てた。

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