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8.俺にされているんですよ…
「じゃあ、キスからしましょ」
葵の顎を片手で掴んで、少し強引に重ねるだけのキスをすると、悠貴はすぐに葵の口内に舌を差し入れた。
そして、葵が気持ちいいと言っていた場所をまるで再確認するように、重点的に上顎部分を舌で刺激した。
「んっ…ふぁ…」
行為に没頭するようにゆっくりと目を閉じていった葵を見届けて、悠貴は舌を優しく絡ませて唇を離した。
絡めあっていたお互いの舌から唾液が糸を引いたが、葵は気にする様子もなく、まるで催促するようかのように舌を出すと、悠貴に見せつけた。
「もっと…。もっと、ちょうだい…」
目を虚ろにさせて誘う葵の誘惑に悠貴は負けそうになるが、なんとか自分のペースにもっていこうと余裕のあるフリをした。
「また後でね。次は耳…でしたっけ?」
悠貴は葵の耳の裏側をねっとりと舐めあげてから中に舌を差し入れると、葵は悠貴の膝の上で身体を震わせた。
「アッ…」
「可愛いですね。どこも敏感で…。淫乱ですね」
(ねえ、葵先輩…。今、触れているのは俺なんですよ)
葵が本当に求める先には兄がいると頭を掠めた悠貴は、蔑むような意地悪を言いたくなってしまう。
「…。葵先輩は、本当は誰でもいいから、こうされたかったんじゃないんですか?」
すると葵は首を何度も横に振った。
「ゆ、悠に…。悠にだけ…ずっと、こうされたかった…」
(っく…)
兄の名前を口にする葵に悠貴はまた苛立つと、右と左、それぞれの指先で葵の乳首を摘み、強めに転がすように刺激した。
甘く絡みつくような愛撫から急に強い刺激に変わったせいで、葵は体を激しく仰け反らせた。
「いやっ…だめ…。そこ、そんなにしたらぁ…」
「俺がしたほうが気持ちいいでしょ?ほら…どうされているか、俺にちゃんと教えてください」
片方の乳首を刺激しながら、今度は葵の屹立しているものを悠貴は反対の手で握ると、ゆっくりと上下に擦り始めた。
「んぁっ…。そこも一緒にしたら…」
「ほら、葵先輩、ちゃんと教えて。『俺』にどうされているの?」
「あっ…大きな手で…乳首いじられながらぁ…俺の触られて…」
「そうですね。俺が触っているんですよ。そうそう、先っぽが気持ちいいんでしたっけ?」
悠貴は乳首から離した人差し指に葵が垂らした先走りを絡めると、葵の屹立したものの先端の割れ目に沿って指先で撫で上げた。
「こうやって、エッチなよだれを指に絡ませて、触られたいんですよね?ほらっ」
「アッ…!そんな…グリグリしたら…だめぇ…」
「いいの間違いでしょ?ほら、葵先輩も自分で気持ちいいところ触っていいんですよ」
片手で葵の屹立したものを上下に動かしながら、悠貴は反対の手の指先で屹立したものの先端や首の部分を指先で円を描くように何度も撫でた。
「アッ…んぁ…ダメっ…もうっ」
圧倒的な快楽の刺激に、葵は溺れるように絶え間無く熱い吐息を漏らし続けた。
「俺に触られるの気持ちいいですか?」
「気持ち…いいよぉ…。もぅダメ…イク…イっちゃうよ…悠っ…」
葵は叫ぶように言いながら自分の左右の乳首に自分の指をそれぞれ這わせると、刺激しながら出来るだけ首を傾け、悠貴に顔を向けた。
「悠…キス…キスして…」
赤い舌を出し、息も絶え絶えに求めてくる葵に、今度は悠貴も逆らうことはできなかった。
「葵…先輩っ」
まるで貪るように悠貴は葵に唇を重ねると、舌を差し込み、さきほどより強く葵の舌を絡めとった。
「んーっ!!」
その瞬間、葵は我慢出来ずに悠貴の手の中に欲望を吐き出し、腰を震わせた。
「っく…!!」
膝の上に乗せていた葵が腰を擦り付けるように動いたため、悠貴自身も刺激され、触ってもいないのに悠貴も呆気なく果ててしまった。
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