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第19話side.紘斗
〜side.紘斗 〜
「俺も…紘斗さんが好き…」
恥ずかしそうに小さな声で『好き』を紡ぐ湊世 が愛おしい。
潤んだ瞳に俺の姿が映るのがたまらなく幸せだ。
湊世の透き通るように白い首筋。
皮膚が薄いせいか、唇で触れると淡く色づく。
俺色に染まっていくような錯覚を覚えて、つい何度も口づけてしまう。
俺の唇が触れる度に体に力が入るから、リラックスできるようにスウェットの上からゆっくり体を撫でて手を握る。
「やっぱり怖い…?」
「ちょっとだけ…。でも…嬉しいです」
そう言ってきゅっと俺の手を握り返してくる湊世の小さな手。
一生懸命気持ちを伝えようとする健気な仕草。
胸の奥から温かい感情が止めどなくあふれてくる。
「脱がせてもいい?産まれたままの湊世が見たいよ」
「1人で脱ぐのは…恥ずかしくて…」
真っ赤になってモジモジする湊世。
もっと恥ずかしがらせたくなるけど、今だけは我慢。
「わかった。俺が先に脱ぐよ」
それならいい…?と聞くと、小さくうなずいた。
湊世に覆いかぶさったままスウェットの上を脱ぐと、湊世の頬がますます赤みを帯びる。
恥ずかしそうにしているのに、瞳は俺の上半身に釘づけだ。
「触ってもいいよ」
湊世の手を自分の胸に導くと、うひゃあ…と可愛い悲鳴を上げた。
「紘斗さんの裸…」
照れながらも、遠慮がちに俺の胸を撫で回す。
いつか湊世の前で脱ぐ日のために、こっそり筋トレを続けていてよかったと思う。
「湊世もいい?」
本当に嫌がっていないかを確認してから丁寧に脱がせていく。
少しずつ見えてくる肌は冬の朝の雪みたいに白くて汚れがなかった。
その純度の高い美しさに目を奪われた。
「そんなに見ないで…ください」
「湊世だってさっきからずっと見てるよ」
ちょっと意地悪を言いながら、そっと胸に触れた。
しっとりしていて滑らかで、手に吸い付くような肌。
あぁ、この肌は虜になりそうだ。
ずっと触っていたくなる…。
柔らかく色づいた桜色の突起も可愛らしい。
指先で優しく撫でると、湊世の体がビクンと跳ねた。
ツンツンとつつくと、すぐにぷっくりしてくる胸の先。
慎ましやかな先端は予想以上に感度がよくて、まるで誘っているようだ。
左胸の先をカリカリと引っかきながら、奪うように唇を重ねた。
「湊世、舌出して…」
恥じらいながら、素直に従う湊世。
摘み立てのイチゴのように赤くて、しっとりと濡れた舌先に興奮を覚えた。
「可愛いよ…、湊世」
湊世を見つめながらゆっくり舌を舐め上げると、ビクビクッと反応を示す体。
「はぁん…紘斗さん…」
ツンと硬くなった胸の先をつまんで揉むと、湊世の愛らしい口から甘い吐息がこぼれた。
「気持ちいいの?湊世…」
うんうんとうなずく仕草が愛おしい。
「もっと気持ちいい事しようか」
スウェットの上から、膨らみ始めた湊世自身を撫でる。
指先に少し力を込めて、何度か往復させると、湊世がイヤイヤをする。
「どうして?触られるの嫌?」
「ううん…。俺も一緒にしたいです…」
湊世の手が恐る恐る俺自身に触れた。
もう充分硬くなってると思っていたのに、湊世が触れた途端、さらに漲る感覚。
「お、大きくなった…」
驚いて手を離そうとするから、湊世の手をつかんで俺自身を押しつけた。
「わかる…?湊世が欲しくてこうなってる」
腰を動かして手のひらにグリグリと擦りつけると、みるみるうちに潤んでくる瞳。
「ごめんね、湊世。いきなりこんな事されたら嫌だったね」
湊世を欲してる事を伝えたかったけど、強引に硬い下半身を押しつけられたら怖いに決まってる。
「俺…紘斗さんに求められるのが嬉しくて…。それで…」
そう言いながらたどたどしい手つきで、俺自身を扱き始める。
スウェットの上からの柔らかな刺激。
どうにかして直接触れて欲しいし、触れたい。
「もっと求めていいの?湊世」
「はい…」
俺の可愛くて愛おしい恋人は嬉しそうに微笑んだ。
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