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第26話(※)side.紘斗
〜side.紘斗 〜
「俺は嬉しいけど…湊世 はいいの?体…辛くない?」
「大丈夫。カブ子の事があって気持ちは疲れちゃったけど、そんな時だからこそ紘斗さんに抱いて欲しい。紘斗さんを感じて1人じゃないって思いたいし、紘斗さんも俺も生きてるって実感したい」
真剣な湊世の眼差し。
湊世も同じ事を感じているなら、心を込めて大切に抱こうと決めた。
「本当にいいの…?」
「うん…」
最終確認をするように問いかけても、湊世の返事に迷いはなかった。
小さな湊世の手を取ってベッドへエスコートする。
緊張で体を強張らせる湊世に微笑みかけて、何度か唇を重ねた。
「ん…紘斗さん…」
「湊世…好きだよ。愛してる…」
ゆっくりベッドへ寝かせて、気持ちを伝えるように優しく首筋にも口づけていく。
まだお風呂を済ませていないから、汗をかいた湊世の肌はいつもより塩みを感じた。
湊世の『生』を実感できる気がして、いつもより丁寧に湊世を味わい続けた。
「紘斗さん、俺も…してみたい…」
「いいの?今夜はこれ以上頑張らずに甘えていいんだよ」
「ありがとう…。上手にできないかも知れないけど、自分でも動いて、ちゃんと俺も生きてるって感じてみたくて…」
「…じゃあお任せしようかな」
湊世の体を起こしてあげて、かわりにベッドへ横になった。
湊世は遠慮がちに俺の体の上に乗ると、首筋にぎこちないキスを始めた。
「紘斗さんの味がする…」
頬を真っ赤にしながら、たどたどしい舌づかいでペロペロと舐め始める湊世。
「くすぐったいよ、湊世」
一生懸命な湊世も可愛くて、頭を撫でながら見守っていると鎖骨まで舐め始めた。
小さな赤い舌がチロチロ動く様子があまりにも艶かしくて、クラクラする。
「俺も舐めたいよ。湊世の可愛い胸…口元に持ってきてくれる?」
「だめ…。そんなの…恥ずかしい…」
「じゃあ俺が動こうかな」
寝そべったまま少しだけベッドの足元の方へ移動した。
俺の上で四つん這いになっている湊世の胸のあたりに近づくと、可愛い胸の先が丸見えだった。
「絶景だね。視界が湊世の滑らかな肌やキレイな胸でいっぱいだよ」
舌先でペロッと先端を舐めると、湊世の体がビクッと跳ねた。
「…っ…、紘斗さん…だめ…」
「湊世、俺にだけは見せて…」
背中に手を添えて上半身を抱き寄せる。
「あっ…紘斗さん…」
舌と指で湊世の敏感で可愛い胸を愛していくと、ふるふるっと震える体が愛おしい。
背中や腰をゆっくり撫でて柔らかなお尻に触れると、不安そうに俺を見つめた。
「膝…疲れたね。横になろうか」
「うん…」
いくら湊世の希望でも、まだ俺とのセックスに慣れていないから怖がらせないように丁寧に。
本当はこのままの姿勢でお尻をほぐして乱れる湊世を見たいけど、それ以上させたら湊世は戸惑ってしまうかも知れない。
そっとベッドへ寝かせて覆いかぶさると、安心した表情を浮かべた。
「このまま湊世の可愛いお尻に触れてもいい?」
「…ゆっくりでも…いい?」
「もちろん。少しずつしよう」
優しく声をかけて、手を握って、唇を重ねて…。
反応を見ながら体中に触れていく。
少しずつリラックスして穏やかな表情を見せる湊世がどうしようもなく愛おしい。
我慢ができなくなった湊世が俺を欲しがるまで、たっぷり時間をかけて愛撫と前戯を繰り返した。
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