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第2話
自らの感情が爆発寸前だと感じた私は、財布をポケットへ捩じ込み、密かに我が家を抜け出した。
(少しの間、外に出て、頭を冷やして来よう)
この行動が彼を困らせるだなんて、その時の私は微塵も考えてはいなかった。
とにかく、彼の邪魔をしてはいけない。
ただただ、その事で頭が一杯で。
彼らがリモート会議をやる理由なんて一度も考えてみなかった。
「この、大馬鹿野郎!」
帰宅して、彼の怒声を聞くまでは。
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