5 / 7
第5話
どうにかして、早く此処から出なくては。
ひたすら焦る私をよそに、若者はゆったり微笑みつつ、こう言った。
「もっと話してよ。その時のこと」
「悪いが、そろそろ今夜の宿へ向かわなくてはいけない時間でね」
「ふうん。残念だね」
口元だけの笑みを浮かべていた唇がニッとつり上がった
「御礼は良いですよ、先輩」
(先輩…だと?一体誰と話してるんだ?)
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
5 / 7
ともだちにシェアしよう!