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第10話※

 着いた先は、鷲尾のマンションだった。鷲尾はリビングには行かず寝室のドアを開けた。 「アンナ、今日おまえを抱いていいか?」 「え!」 「おまえで童貞を捨てたい」  鷲尾は鋭い目を向け、射抜くようにアンナを見つめている。 「鷲尾さん……まだ、童貞だったの? だって、結婚は……?」 「破談になった」 「は、破談⁉︎なんで⁈」 「組の為に結婚する事になんの疑問もなかった。例えそれが相手に愛情を持ってなくても。けど、アンナに会って、アンナと過ごす時間が自分にとって、大切な時間になってた。ずっとこうしていたいって思った」  一つ小さく息を吐くと、 「アンナが好きだ。俺は極道だけど、側にいてくれねぇか?」  その告白にアンナの目から自然と涙が零れる。 「俺で、いいの……? 俺、背デカいし、外人顔だし……」  鷲尾の指が目と髪に触れた。 「宝石みたいな銀色のこの目も、ブロンドの髪も好きだ」 その手をアンナは強く握り、頬ずりをした。 「俺は鷲尾さんの全部好き……」 「抱いていいか?」  鷲尾のその問いにアンナは躊躇う事なく頷いた。  辿々しく体を這う鷲尾の指先にアンナの体は小さく震える。いつもは赤ん坊のように吸う乳首を、今日は舌で転がしては甘噛みをされた。 「あ……っ、んあ……鷲尾さん……鷲尾さん、好き、好き……」  アンナは何度も鷲尾の名を呼び、鷲尾の背中を掻き抱く。 「アンナ……好きだ」  その言葉と同時に鷲尾のモノがゆっくりとアンナの中に入ってきた。 「あぁ……! いい……気持ちいい……」  緩やかに律動を繰り返しながら、時折深くキスをされる。 「鷲尾さんも、気持ちいい……?」  アンナは蕩けきった顔を鷲尾に向けた。鷲尾は眉間にシワを寄せ、すぐ果てそうになるのを我慢しているように見える。 「おまえの中……気持ち良すぎて……すぐ、イっちまいそうだ……」 「いいよ、何回でも俺の中でイッて……」 「アンナ……」  鷲尾はアンナを抱き込んだ。アンナは自ら腰を動かし、鷲尾のを中で擦ると、鷲尾はタガが外れたように、腰を激しく打ち付けた。 「あっ! あっ……! いい……! 奥……当たって、気持ちいい……鷲尾さん……もっと!」  チカチカと目の前がスパークし、快感で意識が飛びそうになる。  鷲尾はギリギリまで自分のを抜くと、それを奥まで一気に入れた。 「あぁ……っ! んっ……」  アンナの中心は触れる事なく吐精してしまった。それと同時に鷲尾の精液がアンナの奥に注ぎ込まれたの感じた。  互いに吐精すると、繋がったまま深くキスをした。

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