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第4話
新しいセンターに翔が入った。透の様子を伺うが、受け入れている様子でホッとした。
あれから、透の相手をしながら、どちらも選ばれない時にはこっそりデートをしたり、身体を重ねたりした。
愛希といると本来の自分でいられて、楽で、心から安心して笑えた。
そして、怖いのが「嫉妬」だった。ヒカルには初めての経験で、どうしたらいいのか分からなかった。苦しくて、独り占めしたくて愛希を抱き潰しても欲しくてたまらなかった。
「愛希、ヒカル、おいで」
「「?」」
デビュー曲のレッスン後、2人は透に呼び出され、2人選ばれることはないため疑問符が浮かんだままついていく。
「あ…っ、うそだ」
愛希が、その場所をみた瞬間、歯をカチカチと鳴らして怯え始めた。
「愛希?どうしたの?」
「バレた…」
「え?」
「誰だろ…言った人…。愛希、付き合ってるってメンバーに言っちゃった」
「え!?なんで!」
「ヒカルを取られたくなかったから」
愛希も同じように嫉妬してくれたのが嬉しかったが、怯える愛希を見た後、透を見ると、冷酷な顔で笑っていた。思わず愛希の手を握る。
「おいで、俺の可愛い子ちゃんたち。君たちには調教が必要だ。」
愛希を連れて逃げようとすると、すぐに捕まり、愛希だけを遠くに突き飛ばした。
「愛希、行って!」
「愛希、おいで?」
大きな目に涙を溜めて、動揺している愛希。逃げて欲しかったのに、既に愛希は調教済みだった。
「愛希、もう一度、躾してほしいんだね」
「愛希!早く行ってってば!」
「愛希、ほら、おいで」
ゆっくりと歩いてきた愛希に呆然とする。愛希の手を取った瞬間、ヒカルと愛希は小さなレッスン室に入れられた。
そこからは地獄だった。
「ッぁああん!!んっ!!ッぁああー!」
愛希の目の前で犯され続けて、泣き続けた。熱くなるローションが感度をあげて、解放してほしくて必死だった。
「別れなさい…今目の前で。俺にだけ尽くすと誓え」
「透さんっ…っッぁああーー!もぅ、もう!またぁ!」
「ダメ、イかせてやらない」
絶頂に近づいては、イかせてもらえず、気が狂いそうになる。目の前もチカチカして、何も考えられない。
「ヒカルっ、ヒカルっ」
愛希の泣き声がして、あぁ…泣かせちゃったと後悔して目を開いて笑う。大丈夫だよ、という気持ちを込めた。
「ヒカル、もう、イっていいよ。別れよ。ごめん、愛希のせいだ、ごめんなさいっ、透さん、も、ごめんなさいっ」
「愛希!ッぁああ!いや!まって!まって!」
「ヒカルがイったらもうこの2人の関係は終わりと約束するか?」
「します…ごめんなさい」
「愛希っ!嫌だぁあ!ッぁああ!」
透が激しく腰を振り、パンパンと肌がなる。必死に愛希を見つめるも、愛希はギュッと目を閉じて耳を塞いでいる。
「やっ!やだ!愛希ッ、ぼく、別れたく、ないよ!っぁああ!あい、き、あいきっ」
パシン!!
「っ!」
「ヒカル…今抱いてるのは誰だ」
「っ…」
「言いなさい」
「透…さん…です。」
「いい子だ…可愛いヒカル…お前を理解するのは、俺だけだ…」
「っーーっ、っ」
「泣き顔も可愛いよ。いいかヒカル。お前に触っていいのは、俺だけだ」
打たれた左頬が熱を持つ。もうどうでも良くなった。愛希に声が届かないことに絶望して、穿つ熱に跳ねる身体にも絶望した。
そして、絶頂の予感は突然、大波となって現れた。これに飲み込まれれば終わってしまう。必死に歯を食いしばるもあまりにも大きな波だ。
「ッッ!はっ、はっ、いや、っ、やだ、イきたくないっ、っやめ、っ、やめ」
「はぁ…相変わらず、たまらないな…ヒカルの中は」
「くっぅ、っぅ、っあ!?やだあ!ダメダメ!!ん、もぉ!!っあぁあ!!ッァアァアーーッ!!!」
(愛希、ずっと、愛してる)
意識を飛ばして、目を覚ますと、隣には白濁塗れの愛希が倒れていた。透はいなくて、ヒカルは泣きながら愛希の体を拭いた。
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