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Hakoniwa 25
自分を見上げる宮部を見つめながら、宮部の細い腰を引き寄せる。音を立てて腰を打ちつけ、グラインドさせる。激しく動く身体を止められない。のけぞった宮部の薄い身体を抱きしめ、その腹の中に肉棒を突き上げた。
この男はどこまで自分の欲情をかきたてるのか。
「あっ、あっ、みかみさ……こわれちゃ、こわれちゃううっ」
「煽るお前が悪い、出すぞ……お前の、腹の中に」
「ひゃ、あっ!」
ガクガクと震えの止まらない宮部の身体を、三上はいつまでも抱きしめた。
バスルームで宮部の身体の中に放ったものを掻き出して、汚れた身体を洗い流し、ベッドへ戻った頃には宮部はもはや虫の息だった。
「悪かった、やりすぎた」
反省して謝罪を口にすると、宮部はフルフルと頭を振り、目を細めて微笑んだ。
「とんでもないです、ありがとうございました……す、すごくその、き……気持ち良かった、です」
三上の心臓が何度目かの爆音をたてて跳ね上がる。
こいつはとんでもないやつだと、心の中で頭をかかえた。
寝息が聞こえ始め、ちらりと隣を見ると、宮部がこちら側を向き、左頬を下にして眠りについていた。布団から出た右肩が隠れるように布団を引き上げてやると、むにゃむにゃと口元を動かした。宮部が眠っている事を確認してから、そろそろと近付き、三上は左手のひらで宮部の額にそっと触れた。
宮部は自分を好きだと言う。
(その気持ちを、俺は利用しているんだろうか)
三上の胸が、チクリと痛んだ。好きかと問われても、答えられない。十近くも離れた男を手の内へと引き込んで、どうしようというのか。
三上は宮部を起こさないようにそっと抱き寄せ、額と瞼にキスをした。それから宮部を抱きしめたまま、瞳を閉じた。
宮部を離したくないと願う自分は、間違っている。
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