三上は宮部の身体を愛しげに眺めた後、左側の先端を指腹でこね回し、右側の先端にしゃぶりついた。熱い口内に食され、堅く尖った舌先で悪戯に舐め回され、堪らず声が漏れてしまう。 「んぁ、泰生、さん……や、そこばっかりっ……」 　胸の疼きは増すばかりで、下半身に熱が籠る。身体をよじってもその行為は続き、甘噛みから痛みを伴う程度に歯を立てられ、先端を引っ張られた。痛みと共に痺れが走る。敏感になった胸の尖りは先程よりも赤く膨らみ、三上は飴玉を舐めるように、宮部の小さな胸の飾りを舐めて、噛んで、転がしながら、宮部の表情を覗き見る。 「結音、どうして欲しい」 「あっ、ん……もっと、吸ってほし……」 　痺れが走る程に、吸って欲しい。三上の唇の感触を味わいたい。こんな事、思っていても口にするなんて恥ずかしくて言えなかったのに。三上と肌を重ねるごとに、大胆になっていく自分がわかる。三上はそれに応えてくれるから、甘えてしまう。甘やかされて、溶かされてしまう。 　自身の両手は頭上から動かす事も出来ず、身を捩《よじ》る事しか出来ない。堪らず腰を浮かせて三上の下部へと擦り寄せると、三上は胸の先から唇を離し、吐息を漏らす自分を見つめて微笑んだ。 　三上は宮部の両膝を立てて割開き、既に堅く膨らんだ宮部のささやかな屹立の裏側にに舌腹を当てて、ゆっくりと下から舐め上げる。 「ひぁ、た、泰生さんそんなとこっ」 　三上が自分のものを口に含む姿に目眩を起こしそうになる。背徳感からやめてほしいと身を捩っても、押し寄せる快感に抗えない。 　カリと鈴口を執拗に責められ、甘い声が漏れる。三上の左手に緩々と扱かれ、あっという間に果ててしまった自分の身体を、三上は優しく抱きしめてくれる。自分も三上の背中に腕を回したいのに拘束されたままで、何も出来ない歯痒さに身体は更に疼きを増した。 「泰生さん、これ……外してください」 　手の平にローションを落として宮部の後孔を解し始めた三上を見つめながらお願いしてみても、笑顔で駄目だと断られた。 「今日はもう少しそのままでいてもらう」 「ど、どうして……泰生さん、怒ってるんですか……？」 　自分は何か三上の気に入らない事をしてしまったんだろうか。昨晩連絡が遅れた事が原因だろうか。考えてもわからず、じわりと目尻に涙が滲む。 　嫌われたくない、怒らせてしまったなら謝って反省するから、理由を教えて欲しい。