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第3話

買い物を終えてスーパーを出ると暑くて嫌になる。 「ヒッ···!!」 自転車に乗り道の端を走っていると突然、凄いスピードで俺のギリギリを車が走っていく。 怖くて止まるとその後もビュンビュンって二台の車が通っていった。 「何···?」 とりあえずぶつからなくて良かったって心の底から思う。 家に着いて母さんに買い物の袋を渡し部屋に入るとクーラーを点けたままだったから涼しくて助かった。 「んー···っ」 床に寝転べば今日も疲れたなぁって思ってだんだんと眠たくなってくる。 「そう言えば気を付けろよって、さっきの車の事だったのかな···?」 いや、それは考えすぎか。 ただ皆と遊んで別れる時にいう気を付けてと同じだと思う。 でももし、ハルがヤクザの息子で、それであの車に追われてたりしていたなら、説明はつく。 薄々と、けれど確実に不安が押し寄せてきてハルは大丈夫なのかって心配になる。 でもそれを本人に確認する勇気はなくて、だからただ無事でいてくれることを願うことしか出来なかった。

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