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第33話 晴臣side

仕事が残っていたから先に陽和に風呂に入るように言って、その後親父に用事があるのを思い出して部屋を開けていた。 部屋に帰ってくる途中で早河に会い、話があるということでそこで立ち話をしていた。 「若の恋人の陽和さんと鳥居の間で何か、トラブルがあったようです。···ひどく震えていらしたので部屋に運ばせていただきました」 「チッ」 急いで部屋に向かうとドアの前で世那が焦ったように中に声をかけている。 「世那!」 「若!あの、中から変な声が···」 中には陽和がいるはずだ。 変な声?慌てて中に入る。 「──陽和···?」 部屋を見渡せば床に気を失って倒れている陽和がいて、その側にはゴミ箱、倒れそうになってるそれを支えると中に吐瀉物があって、倒れている陽和の口元が汚れているのがわかる。 「世那、トラを呼べ」 「はい」 「それと暖かいお湯とタオルと着替え持ってこい」 陽和顔がぐちゃぐちゃになってる。 涙と、過呼吸か何かになったのか唾液と、それが垂れて服も濡れちまってる。 すぐに世那は俺の言ったものを持ってきて、お湯で濡らしたタオルを固く絞りそれで陽和の顔を拭く。服を着替えさせてベッドに寝かせ、陽和の額を撫でた。

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