48 / 211

第48話

龍樹くんに講義があると声をかけてから、講義を受けるために教室にやってきた。 そしてたまたま同じ講義を受ける裕也が隣の席に座る。 「機嫌はなおったか?」 「うん、さっきはごめん」 「いいよ、紗雪ちゃん達もうるさかったし、仕方ねえよ」 教科書を広げて自分がここに来て講義を受けたところまでと、休んでいた間の分を確認して今日からこの遅れをなんとか取り戻さないと。とため息が出る。 「そういえばずっと来てなかったよな。ノート取ってるからあとで貸してやるよ。」 「助かるよ、ありがとう」 そうして話をしていると先生がやってきて講義が始まる。これを含めてあと2つ講義を受けたら帰れるんだ!と言い聞かせながら、だんだんと眠たくなってきて、落ちてくる瞼を何とかして持ち上げたり、眉間を指で押さえてみたりした。 「お前、さっきからすごい顔してるぞ」 裕也にそんなことを言われたけど、眠たいんだもん仕方ないだろう。

ともだちにシェアしよう!