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第66話

「まあ何でもいいけど、とりあえず俺はまだ人を特定できたわけじゃないから、どうせその犯人はお前が今やってる会合に出てるだろうし、この事は本当に信頼できる奴にしか話しちゃダメだ」 「···桜樹は信頼できると思うか」 「あそこは信頼できるよ、俺もそこは疑ってない」 「わかった。ありがとう、引き続き頼む」 「代金はお前と話すことだからね」 「わかってるよ」 1日も経たない内に身内の中に俺を狙っている奴がいると見つけてくれたのはありがたいし、本当にカラスは仕事ができると思う。 とりあえずこの話を早河に伝えないといけないと思って、もう疲れて休んでいたら申し訳ないから、メールで「話がある」とだけ送ってみて、少し待ってると電話がかかってきた。 「はい」 「すみません、今外に出ていて、もう少ししたら戻りますが···」 「いや、今話す。周りに関係者はいるか?」 「いません」 「よし。カラスから連絡があった、どうやら犯人は身内にいるらしい」 「···それは面白いことになりそうですね」 「ああ。この事は親父と、お前と燈人にしか話すつもりはない」 「わかりました。身内なら会合に出てる可能性があるんですよね。カラスからの情報は今の所何もない。ということでいいですか」 早河は流石、幹部のリーダー的存在であるだけに話をわかってくれて助かる。 「ああ、それでいい。」 「わかりました。」 「それだけだ、悪かった、仕事の時間外に電話して」 「いえ···」 「それじゃあな」 電話を切って溜息をつく。 早河は面白いことになりそうだとか言っていたけど、俺からしたら面倒な事だと言う以外何ともない。 「燈人にも連絡しねえとなぁ···」 それすらも面倒で、陽和の声が聞きたい。と癒しを求めながら仕方なしに燈人に電話をかけた。

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