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第71話
それからもユキくんと命さんについてやハルについて、これから普段何をしてるのかを話していた。
12時になる頃に命さんがやってきて「昼飯どうしますか」と聞いてくる。
「よかったら一緒に食べに行きますか?」
「え!いや、俺は···」
「何で?ひよくん、一緒に行こうよ」
「え、でも···」
命さんを盗み見ると不思議そうな顔をしてる。
ああこれは行かないと後で気を使われるタイプだ。
「じゃあ行きます」と笑って言えばユキくんは俺の手をとって「行こう!」と軽く引っ張る。
それにつられて立ったけど足が未だにガクガクしていて倒れそうになったところを命さんに支えられた。
「す、すみません!ありがとうございます!」
「いえ。──···ユキ、今日はゆっくりだ」
「あ、も、もしかして、ハルくんとエッチ、したの···?」
「ーっ!!」
恥ずかしくて顔を隠す俺に命さんが「すみません」と謝ってくるけど、いいんです、ユキくんは何も悪いことはしてないです。
「あのな、赤石とか八神とかはお前によくそう聞いてくるけど、あんまりそういうことを聞いちゃだめだ」
「何で?」
「恥ずかしいからだよ。お前だって聞かれた時顔赤くしてるだろ」
「···そっかぁ、ごめんね、ひよくん」
本当に申し訳なさそうな顔で謝ってくるユキくんに首を左右にブンブン振って「気にしないで」と伝えた。
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