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第76話
ハルのお父さんの隣に座る。
俺がこんなところに座っていいの?と思うんだけれど。
「いただきます」
ハルのお父さんの声が聞こえて、ワンテンポを開けて「いただきます」と今日こそは皆と一緒に言うことができた。
一安心してご飯を食べて、ご馳走様と手を合わしお膳を下げた。
さて食器を洗おう、と服の袖を捲ると「それ俺がやっておきますから!」と一人の男の人がやって来て「ね?」とにっこり笑う。
「あ、え、いいですよ!」
「そうだ、俺の名前は葉月(ハヅキ)です!命さんの···って、命さんわかります?」
「はい」
「そうなんだ、俺は命さんの部下です!」
「あ、そ、そうなんですね。俺は白石陽和です」
「知ってますよー!だって若の恋人さんですもん、俺たち組員の中で陽和さんは人気ですよ」
クスクスと笑う葉月さんに「だって可愛いんだもーん」と肩をポンと叩かれる。
「多分若は今頃暇してると思いますよ、だから電話でもしてみたらどうです?」
「え、でも···皆とご飯食べてたり···」
「ないない!疲れたーって言って部屋にいますよ、きっと」
だから行ってきなさいって!と肩を持たれ台所から出されて部屋に戻るように言われる。だから「すみません」と後の事は任せて部屋に戻り携帯を手に取った。
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