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第79話

「っ···」 「お前の好きなようにやれ」 「あ、そんな···」 言ってくれなきゃ、恥ずかしくてできない。 今ならまだ我慢できるから、やめようかなって考えがよぎり手を離した。 「お前の好きな触られ方、教えてやろうか」 「えっ」 「お前は丁寧に優しくされるのが好きなんだよな、ゆっくり上下に擦って、それから先に触って···」 「あ、あっ」 まるで魔法のようにハルの言葉を聞いて頭が理解をすると手が動き出して同じ動きをする。快感が広がって思わず漏れた喘ぎ声にハルが「上手だ」と言ってくれた。 「っ、あ、は、ハルも、ハルもしてるのっ···?」 「ああ。お前の声聞くだけで元気になっちまった」 クスクスと笑うハルの声ですら快感をくれる。 手の動きがだんだんと激しくなって、上がる息と喘ぐ声が抑えられない。 「は、ぁ、んぅ···ハル、も、もう、出るっ」 「ああ、俺も出る···」 どうやらハルも気持ちよくなってくれてるようで俺が達した後、息を詰めたような音が聞こえて、それから「はぁー···」とハルの深い溜息が聞こえた。 「はぁ、はぁ···、ン···」 「今朝、出てきたばっかなのに、もうお前に会いてえよ」 「···うん、俺も、会いたいっ」 息を整えてそう言葉を返すとベッドで一人こんなことをしてるのは虚しい。ハルに触ってもらいたい。 「···早く、帰ってきて」 「何だ?今日は甘えたな日なのか?」 「ちょっと!俺がせっかく絞り出して本音言ったのに···」 「はいはい。そうだよなぁ。お前俺のこと大好きだもんなぁ」 ハルの言葉は本当だ、だからこそイラっとして「もう言わない」と言えばハルはクスクスと笑っていた。

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