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第157話
動けないと言うカラスを置いて、早河に迎えに来てもらい組に帰る。察しのいい早河はまた何かに気付いたみたいだけれど、口には出さない。
「若、帰ったらすぐに風呂に入った方がいいです」
「あー···」
「聞いてますか」
「聞いてる。」
確かに、カラスの少し甘い匂いがついている気がする。
「仕事の為でも、自分の体を差し出すのはどうかと思いますが」
「別に。仕事の為っていうか自分の為だしな」
「陽和さんが泣きますよ」
「陽和にはなんとかバレないようにする。···ああ、そういえば犯人がわかった。」
「誰ですか」
「陽和の友達だ。後は自分で何とかする。」
「怪我はしないでくださいよ」
組について、真っ先に風呂に入った。
少し疲れたから、風呂から上がった後、部屋のソファーで横になり目を閉じる。ああなんか、体がだるい。
「んー···」
怪我をしてトラに怒られてからは陽和と一度もしていない、その癖にカラスとはやって、若干でもスッキリしてる自分にため息が出る。
陽和には言わない。言ったところでどうにもならないんだから。ただ、今日も陽和とはしないでおこう。
少しだけ、眠ろう、そしたら全部なかったことに出来る。
解決するまでもう少し、大丈夫、もうすぐそこだから。
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