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第202話 R18

体は痙攣していて、ハルがキスをくれるのを意識の端で感じ取る。 「ぁ···あ···!」 「ちゃんと息して」 「ぅ、んっ、うぅ···」 ハフハフと呼吸をする俺の髪をハルが優しく撫でて、そしてゆっくり律動が始まった。 「ぁっ、はる、はるっ」 「気持ちいいか」 「あ、ンンッ!!」 「陽和、ちゃんと見て」 頬に手が当てられ、ボーッとする意識の中でハルを見ると眉間に皺を寄せたまま、小さく笑っていて、少しだけおかしい。 「あ、あっ、」 「可愛いな」 髪を撫でられ、「好きだ」って何度も伝えてくれる。 俺も大好き、そんな言葉すら出せないほど、ハルに愛されて、いつの間にか意識は飛んでいた。 「んっ、ぅ···」 いい匂いがして、目を開けたらハルの腕に抱かれ眠っていた。 温かいし、気持ちいい。もぞもぞと動いて体を擦り寄せるときつく抱きしめられた。 慌てて顔を上げたけれど、まだ目は覚ましてないようで、俺もハルを抱きしめてもう一度目を閉じる。 「────やばい!!」 けど、思い出した。 今日は学校で、課題の提出日。 俺の声でパッと目を覚ましたハルが「何だよ」と俺を細めた目で見る。 「学校!」 「送ってく」 「え、ぁ、いいの!?」 「いいに決まってんだろ。でも、だから···もうちょっと待って」 腕を掴まれまた、抱きしめられる。 俺は眠らないようにって目をいっぱいに開いて、ハルが目を覚ますのを待った。

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