16 / 20

第16話 おまけ

小山の実家は、誠の住む町の隣町だった。 「はぁ?そんなに近いの?」 「うん」 「だってお前、あのときわざわざホテルに泊まってたじゃん!なんでわざわざホテルに…」 「そんなの、白河さんを墜とすためでしょ」 「〜〜っ!」 「遠い方が、よかった?俺は毎日、白河さんに触れたいな」 「あっ、またお前…っ、触んなっ、もう、無理っ」 「ほんとに?ねぇ、だんだん元気になってきてるけど?」 「お前ほど、若く…ねぇんだか、らっ…」 「実家、ここに近いしさ、この部屋一人暮らしには広くない?」 「…何言って…」 「一緒に住もうよ。そうしたら毎日、シャンプーしてあげる」 「急だな、お前…ッ」 「恋愛なんて、勢いでしょ」 「う、あっ!…あっ」 「ねぇどうする?」 「あっ、やぁ…あっ」 「一緒にいたいでしょ、誠さん」 「〜っ!お前…っ、ズルい!」 *** 「もう一回するなんて。もう今日無理だぞ!」 「ハイハイ。で、いつ、荷物持ってきたらいい?」 「…来週末から」 (結局、あんたは俺に弱いんだから) 小山はニッと笑いながら誠の頭を撫でた。 おわり

ともだちにシェアしよう!