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第16話 おまけ
小山の実家は、誠の住む町の隣町だった。
「はぁ?そんなに近いの?」
「うん」
「だってお前、あのときわざわざホテルに泊まってたじゃん!なんでわざわざホテルに…」
「そんなの、白河さんを墜とすためでしょ」
「〜〜っ!」
「遠い方が、よかった?俺は毎日、白河さんに触れたいな」
「あっ、またお前…っ、触んなっ、もう、無理っ」
「ほんとに?ねぇ、だんだん元気になってきてるけど?」
「お前ほど、若く…ねぇんだか、らっ…」
「実家、ここに近いしさ、この部屋一人暮らしには広くない?」
「…何言って…」
「一緒に住もうよ。そうしたら毎日、シャンプーしてあげる」
「急だな、お前…ッ」
「恋愛なんて、勢いでしょ」
「う、あっ!…あっ」
「ねぇどうする?」
「あっ、やぁ…あっ」
「一緒にいたいでしょ、誠さん」
「〜っ!お前…っ、ズルい!」
***
「もう一回するなんて。もう今日無理だぞ!」
「ハイハイ。で、いつ、荷物持ってきたらいい?」
「…来週末から」
(結局、あんたは俺に弱いんだから)
小山はニッと笑いながら誠の頭を撫でた。
おわり
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