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第8話
身体の火照りはなかなか治まらず、茉以は冴えた目と頭で思いを巡らせていた。
(片岡くんに罰ゲームで告白しろ、って言ったり。こんなところで、無理やりエッチしてきたり)
田宮くんのこと、解らなくなってきちゃった。
(片岡くんに告白したら付き合ってやる、って言ってたけど)
でも僕のこと、好きだ、とは言ってくれてない。
ぶるん、と茉以は頭を振った。
いろいろ考えるのは、よそう。
僕が田宮くんのことを好きなことに、変わりはないんだから。
深く思えば、田宮の嫌な部分が見えてしまう。
田宮が、悪く見えてしまう。
それを恐れた茉以は目を閉じ、ただ眠ろうと努力した。
眠って忘れてしまおうと、心に蓋をした。
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