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第10話

 まごまごしていると、田宮が口を開いた。 「あと3秒。2、1……」  茉以は、慌てた。  カウント内に告白しなければ、田宮と付き合う話は流れてしまうに違いない。 「あ、あのっ! 僕、片岡くんのことが、好きなんだ!」  おおおぅ、と周囲はどよめいた。  ちらりと見た田宮は、ニヤニヤしている。 「だって、さ。片岡、百瀬と付き合えば?」  な、百瀬。  そんな風に言われると、茉以も後には引けない。 「片岡くん、僕と付き合ってくれる?」  智樹は怪訝そうな顔をしているが、耳が赤くなっている。 「何で? 俺のどこがいいの?」 「え、えと。あの。頭いいし、読書家だし、純粋だし」 「解った」 「え?」 「俺、百瀬くんと付き合うよ」  やったぁ! と場は最高に盛り上がった。

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