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サビシイ 10

 あっという間にぶちまけた俺、情けない。  泣きたい。  ハルの指が悪い。  俺の総てを知り尽くした、ハルの……。 「省吾……好きだ」  その声は本当に愛しく……優しく、響いた。  ハルはぐったり倒れ込んだ俺の身体を仰向けにして、汚れた身体を優しく拭き取っていく。  いつもこうだ。  この優しさは、初めての時から変わらない。  ずっと……。  そして頬を寄せ唇を重ねる。  吸い付くような、甘いキス。 「省吾……好きって、言え」  そう言うとハルは俺の言葉を待つように、黙って俺を見つめた。  ハル。  俺だって……好きだよ。  言葉の出ない俺の唇をこじ開けて、ハルの舌が入ってくる。俺がそれに絡み付き吸い上げると、ハルもまた同じように舌を絡めた。 「んっ……」 「省吾、俺だけを見て」  他なんか、見てねーよ。  お前しか。

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