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サビシイ 12

「省吾、」 「んっ……あぁ、あっ」 「離さないよ、何があっても……省吾が俺から離れたくなっても」 「はっ、あ、あ、あっ」  腰を突き上げられながら両頬をハルの両手に包み込まれ、うっすらと瞼を上げると眉間にしわをよせて俺を見つめるハルが滲んで見えた。 「ハ……」 「省吾は、俺のものだよ?」  わかってるよ。そんなことはわかってる。なのにお前は何度も繰り返す。どうして、なんで、そんなに辛い顔をするんだ。  ハルの首に回していた腕を緩めて白く滑らかな頬に触れると、ハルの眉間に刻まれていたしわが緩み、ほんの少し微笑んだように見えた。 「省吾、好きだよ」  俺も、好きだ。  唇をほんの少し開いても言葉の出ない俺を見つめ、それに苛立つようにハルは身体を激しく打ち付ける。 「あっ、あっ、ハル、ハっ」 「ここ、気持ちいい?」 「ん、あっ、きもち、い……」  全身を揺さぶられ、涙が目尻を流れ落ちて行く。昇り詰めた熱が白濁となってパタパタと零れ落ち、ガクンと崩れた俺の身体はハルの腕に支えられ、その直後、俺の中でハルの熱が激しく弾けた。  真っ白になっていく。気が、遠くなる。 「省吾、俺を愛して」  抱きしめられる感覚と肌の温もりを感じながら、俺は目を閉じた。

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