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サビシイ 13

 味噌汁のいい匂いが鼻をくすぐり、目が覚めた。  シャワーを浴びてリビングに戻ると、ハルがキッチンから顔をだし、席につけと促す。  毎度の事ながら、手際の良い奴で有り難い。 「朝はやっぱりご飯と味噌汁。美味いだろ。いつでも嫁にいけるぞ」  ひとの尻をあれだけバカスカ掘りまくって嫁希望とは衝撃だ。  さっきまでの悪魔オーラはどこへやら、幸せいっぱいの表情を浮かべながら俺を見つめているけれど、どんな回答を期待しているのだか。  俺は完全スルーに徹し、味噌汁を啜った。  あ、うま。 「省吾」 「ん」 「一緒に暮らそう?」  でた。  目をキラッキラさせながら言ってるけど、俺の答えは毎回一緒。 「やだ」  このくだり、この春からもう四回はやっている。  また不機嫌になると面倒臭いから、さっさと話を切り上げたい。 「卒業と同時に名古屋と千葉の遠距離を三年、我慢したんだぞ?」 「それに比べたら近くなったじゃん。千葉と埼玉」

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