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これから 9

◇◇◇ 「省吾」 「片腕も動かねぇ……寝る」 「シャワーで洗い流さないと明日が辛いから」 「だから中で出すなっていったんだ……」 「ごめん、本当にごめん。明日ちゃんとゴム買ってくるから」  そこを謝られると辛い。ハル任せで自分で用意しなかった俺も悪いと思っている。  ハルに起こされ、半ば担がれるように風呂場へと向かう。 (それにしたって)  残業続きで死にそうだと言っていた奴が、風呂場で一」回、ベッドで二回。っておかしいだろ絶対。ハルの性欲と精力の強さにはついていけねぇ。しかも年々衰えるどころか増してる気がする。恐ろしい。  文句のひとつもいってやりたい所だが、力も入らない身体で言うのも格好つかないし、シャワーを浴びながら俺にキスを繰り返すハルの顔が優し過ぎるもんだから結局何も言えず、されるがままの俺。恰好悪い。なのに甘やかされるのが悪くないと思ってしまう自分もいて、もうグズグズだ。 「って、チクビ噛むな!」 「だって、あるから」  そこに山があるからみたいな言い方すんじゃねーよ。 「掻き出すよ、立ってられくなるんだから、ちゃんと俺の首にしがみついて」  ハルの指が俺の中に入り、流れ落ちる液を掻き出していく。  案の定立っていられず、ハルの首にしがみつく俺。 「くっ……はっ」 「そんな声出すな。またやりたくなる」 「あほかっ勘弁……」  言い終える前に唇を塞がれ、ぬるりと押し込められた舌の感触にジンと身体が疼く。滑らかに絡みつくハルの舌の動きに抗えず、口内を好き勝手に貪られる。 「ん…ぅ」  ハルにしがみつく腕に力をこめると、 「あ……だめだ」  ハルの呟きとともに後孔から指が抜かれ、解放されたのもつかの間。 「あっ…!?やっ」 「ゴメン」  ハルの屹立があてがわれ、ぐっと割り入ってきた。てかいつのまにこんな硬くしてんだ!? 「ばか、やだって……!」 「だって、省吾がエロい声だすから……」 「ざけんな、も、無理っ……!」 「ごめん、お願い、これで最後にするから」  はぁとため息をつきながら俺の腰を掴み、何度も突き上げてくるハルに必死でしがみつきながら、あとでおぼえてろと心の中で悪態をついた。

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