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冬の夜をきみと 14
広場から駅へと走り、一番早いチケットを探す。片道分だけ購入し、そのままホームへと走った。
スマホを開くと、通知も着信もない。仕事できりきり舞いなハルを想像し、頬が緩む。
座席のシートに身体を沈め一息ついてから、俺は再び画面を開いた。短い言葉を打ち、それを少し眺めてから、送信ボタンを押す。
窓の外に目を向けると、街の明かりに照らされた粉雪がやけに白く目に映った。
時刻は二十時。
俺は瞼を閉じ、会いたい人を想いながら、束の間の眠りについた。
『今、会いに行く』
<終>
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