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風邪とプリン 5
緩く立ち上がった省吾のものを右手で握り、カリの部分を軽く扱けば省吾は掠れた声を漏らした。堪らず柔らかな唇を食み、チュウと吸い上げた。
眉間にシワを寄せ身体を震わせ、息を乱す省吾は俺の身体を熱くさせる。布団を剥ぎ取りシャツ越しに省吾の胸の尖端を吸い上げながら、扱く指先に意識を集中させた。
「あっ……ふ」
「やめて欲しい?」
「やっ……あっ、いい……」
両手を俺の背中に回した省吾が、はだけたシャツからのぞく俺の胸の尖りに舌を絡め、甘噛んだ。心地好い痺れが全身を突き抜ける。
「ん、省吾……もっと、触って」
更に求めると省吾の方から俺の鎖骨にキスをして、ぎゅうと抱きしめてくれたものだから、少し驚いた。
省吾からキスをしてくれるなんて珍しい。
昨晩のプリン効果かな。省吾ってホントに可愛いな。
「ん、あっ、ハル……気持ちい……」
肩を震わせて堪える省吾が愛しくてたまらない。
先端から溢れ出る液を引き伸ばし、わざと大きく水音を立てながら両手で扱けば、背中に回された両腕が震え、省吾は何度も小さな喘ぎ声を漏らす。
「やめ、も……でちゃ……」
「うんいいよ、いっちゃえ、省吾」
「ハ、ハル、まっ……、う、あっ」
勢い良く放出された省吾の白濁が、俺の手にシャツに、それからシーツへと零れ落ちた。
「気持ちよかった?」
「ばか、何で俺だけ……」
不貞腐れた表情で呟いた後、ぐったりとベッドに身体を投げ出し肩で息を繰り返す省吾の頬にキスをして、俺は手に残る白濁を省吾の孔へと零した。
とっさに身体をよじる省吾を抱きしめ、孔の周りをゆっくりと指の腹で撫でると省吾の身体がビクリと跳ね、嫌嫌と身悶えた。
省吾の鼓動が伝わり俺の身体にゾクリと快感が走る。
「や、そっちはやめ……あっ」
嫌がる省吾が可愛くてついからかいたくなる。
第一関節まで指を押入れ内壁を軽くなぞりながら、もう少しだけと悪戯心は止まらない。
「元気になったっていったのは省吾だろ。それともちゃんと一日大人しく寝ている?」
「わ、わかっ……」
その時、唐突にインターホンが鳴った。こんな朝から何の勧誘だ。
「誰か来た」
「どうせ勧誘だ、出る必要ない」
「待っ」
すると今度は省吾のスマートフォンが鳴り出した。途端に物凄く嫌な予感と悪寒に襲われる。俺の予感は大抵、当たる。
「スマホ鳴ってるし」
「出なくていい」
「仕事かも」
「だとしても今日は休め」
「そうはいくか、俺のスマホ取れ」
「いいから……」
ベッドの上で小競り合いをしているうちに着信は途切れ、ほっとしたのも束の間。
今度は俺のスマートフォンに着信が入った。
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