201 / 428

雪と蝶~おまけ~3

 身体を起こされ、俺は壁に手をつき身体を支えた。こんなに好き放題にされて、なのに、抗えない。恥ずかしくて耐えられないと思いつつ、心の奥底では、望んでいる自分がいる。それを、ハルはわかっている。わかっているから行動する。その事実も恥ずかしい。けれど。 「いい?省吾」 「も……いい、早く……お前の、ほしい」  俺の言葉が効いてしまったのか、ハルの屹立に何度も激しく突き上げられ、必死で声を抑えながら、快感に身を委ねた。 「省吾、省吾……好き、好きだよ」  ハルは何度も好きだと言う。もうわかってる、わかりすぎていると思っても、ハルは何度も言葉にする。それは呪文のように俺の心臓に突き刺さり、浸透していく。 (俺だって、好きだ……)  ハルの白濁を受け、自分も飛沫を放ち、ぐったりした俺の身体に再びローターを押し入れたハルは鬼だ。 「ローターで悶える省吾、気に入った。すごく可愛い」 「やめろ、気に入るな、もう勝手に入れんじゃねえ!」  旅の夜は、まだ続く。 <終>←

ともだちにシェアしよう!