257 / 428

AAA 3

 意地悪な事をしても言っても、ハルは俺を傷つけない。  時間をかけて、ゆっくりと俺の中へ入ってくる。すべてが入ると、そのまま静止し俺を抱きしめる。お互いの熱を感じながら、抱き合うこの瞬間がたまらなく好きだ。 「省吾、好きだよ」  俺も……好きだ。 「ずっとこうしていたい」  ぎゅううと抱きしめられ、全身でハルの愛を感じながら。 「あ、ほかっ……」    悪態しかつけない俺。本当は目茶苦茶幸せを感じているのに。  心の中で思い、ふと気付く。ああ、そうか。 (俺、今……幸せなんだな)  ハルの身体と繋がっているこの瞬間を、幸せだと感じる。 「省吾、ごめん……我慢できない」  そういうとハルは俺を抱き起こして対面座位の体勢をとり、俺の腰を両手で掴み、勢いよく下から突き上げた。 「あっやっ、あ、ああっ!」  奥まで突き抜かれる鈍い痛みはすぐに震える程の快感に変わり、俺は声をあげながらハルにしがみついた。 「あっ、あっ、気持ち、いっ……んっ」 「省吾……もっと、乱れて、声を聞かせて」 「あっ、あっ、ハ……ハル、激しっ……」 「省吾、省吾、可愛い、好き」  俺の目尻から流れ落ちた涙をハルは舌先で拾うように舐めとっていく。  甘い声とともに何度も激しく突き上げるハルの上で、俺は羞恥心を手放して声をあげ続けた。

ともだちにシェアしよう!