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AAA 6
ハルの両腕に抱きしめられながら重ねられた唇はどこまでも優しくて、俺はその甘やかな感触に身を委ねた。
唇が離れ目を開くと、穏やかな表情で俺を見つめるハルがいた。
「俺って、省吾に愛されてるんだなあ」
フフフとか笑ってるけどお前よくそんな恥ずかしい事口に出せるな。てか俺が恥ずかしいじゃねーか。
でも、まあ、つまりはそういうことだ。俺の言いたい事が伝わったなら良しとしよう。
自分の中でとりあえず納得したら、急に眠くなってきた。
「このまま寝る。起こすなよ」
くるりとハルに背を向け、寝やすい形を取ろうと動いた俺を後ろからハルが抱きしめた。というより羽交い締め。
「駄目、まだ寝させない」
「は? 眠いっつーてんだろ」
「こんな嬉しい事言われて寝れる訳ないだろう」
げ。
ハルの笑顔が笑顔過ぎて恐えぇ。
「待っ……」
「もっと気持ち良くさせたい。眠れない程に」
そっちはいいから、今は頼むから寝させて欲しい。
「省吾の身体も、心も、全部……俺のものだ」
ハルの呟きが優しく響く。
俺はほんの少し笑い、諦め交じりにため息をついて、それから目を閉じた。
<終>
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