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きみは誰のもの 49
俺の先からパタパタと雫が零れ、ハルも俺の中で何度も果て、それでもまだ終わらない。
足りない。
もっと、もっと、繋がり続けて、いつかひとつになれるまで。
溶けて、ひとつに。
(なれたら、いいのに)
俺の中からハルがゆっくりと引き抜かれていく。まだ半勃ちの形を残している肉棒からゴムを引き抜くハルの指先を眺めながら、俺はハルの腰に両手を伸ばした。ハルの腰を引き寄せて、一度抜かれたハルのものを再び後孔に宛がい催促すると、ハルは驚いた表情で俺を見つめた。
「省吾、もっとしてほしいの?」
「言うな、黙って、さっさと来いよっ……」
言い終える前に再び腹の奥まで貫かれた。結合部を擦りつけ、腰をグラインドしながら内壁をゴリゴリと削り擦られて、口から喘ぎ声が漏れる。
「嬉しい、省吾……もっと望んで、もっと俺を」
肌を打ち合う音が響く程に、ハルの硬い屹立に何度も突き抜かれる。片足を持ち上げられて股を大きく開かれた自分がスタンドミラーに映っている。口をあけて喘ぐ自分と、乱れた自分の身体を思うままに貪るハルの姿を目にしながら、もっと激しくとねだった。
(足りない、もっと……)
「あ、あ、あ、出る、出る、とまんな……」
「省吾、出てないよ、そのままドライでいき続けて」
「ふあ、あ、ハル、ハル……ハルっ」
意識が飛んで、気付けばシーツがびしょびしょに濡れていた。ハルはまだ中に入ったまま、俺の身体を抱きしめている。
「すごい、潮吹いちゃったね、省吾」
ハルは頬を緩ませて微笑みながら、俺の頬や唇に短いキスを何度も落とし、俺はぼやっとした意識の中でそれを無造作に受け止めた。
潮までふいたのは久しぶりで、我に返って死ぬほど恥ずかしくなったけれど、漏らしたんじゃなくてよかったと冷静に安堵する自分もいる。どちらにしてもこんな醜態を晒すなんて、ハルの前だけだ。
「省吾、こんなにぐちゃぐちゃにされても、俺の事好きでいてくれるの」
意地悪気な顔をする。
その表情も、好きだ。
「黙れ、ばか……足りねーよ……もっと」
頬に手を伸ばせば、ハルは小さく笑って、またキスをくれた。
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