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きみといつまでも 1

 暑い。  暑い。  暑い。  気付けば口に出してしまっていたらしく、うるさいよとハルに怒られた。 「暑いと言うから暑くなるんだ。涼しいと言ってごらん、だんだん涼しくなってくるから」  どんだけセルフコントロール凄いんだよお前。 「アホか。このクソ暑い中で暑い以外考えられるか!」  8月に入り、連日猛暑が続く日本の夏。東京の夏。  6月7月と休日返上で働き尽くし、俺にとって久々の連休土曜休み。  ハルの猛攻撃にあってももう絶対に午前ぎりぎりいっぱいまでは寝るぞ何があってもベッドからでるものかと意気込み、床についた昨日の夜が遠い遠い昔の事のようだ。  そう、昨晩までは冷涼快適だったこの家。 「電気屋は何時に来るんだよ」  冷蔵庫へと向かうハルの後ろ姿に苛立ちそのまま言葉を投げると、呆れ声が返ってきた。 「昨晩の落雷でアフター業者はパンク状態、何時になるかわからないけどとりあえず今日中には来てもらえる事になったって説明したよね?」 「うちはリビングと寝室、両方のエアコンが壊れたんだぞ!」 「だから無理言って今日の枠にいれてもらった事も説明したよね?」  テレビでは本日の東京日中気温35℃と伝えている。その言葉だけでもう頭が沸騰してきた俺は、堪らず床に倒れこんだ。フローリングがほんの少しだけ身体の熱を逃がしてくれる気がする。  あ、でもやっぱウソ。暑い。無理。

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