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第29話
まだ明るい室内にリップ音が響く。
「………んっ……皐月のここ、外していい?」
蒼の上に跨がり、尻を蒼に向けて、自分は蒼の雄を懸命に舐めて愛撫していた。下着を付けているといっても、ジョックストラップを着せられ、後孔には何故かプラグが嵌められている。
丸出しになっている尻を撫でられながら、蒼はプラグを押したり引っ張る。その度にグチュグチュとローションが擦れる卑猥な音が耳を擽り、弱い刺激がじわじわと全身を支配しようと襲う。腫れぼったく感覚が鈍くなってる孔の入り口はぬるつき、ひくひくとプラグを飲み込んでいる。
最近の蒼との営みは段々濃厚となり、自分の躰がおかしくなりそうで怖い。
さっきはプラグを手に取りながら満面の笑みで近づく蒼を後退りしながら、逃げ場のない浴室で泣きそうになった。今まで道具や玩具など使った事がないのに、あのジョックストラップの一件から蒼は何かに目覚めてしまったような気がしてならない。
「…………やめっ…んっ……。」
蒼の雄を咥えながら、開いた太腿がガクガクと力が抜けそうになる。膨らんでいく蒼の雄の先端を喉まで挿れて扱こうとすると、プラグが抜かれて挿入されたローションと白濁とした体液が伝いながら垂れ落ちるのが分かった。
「…………皐月、緩んでナカまでよく見えるよ。一人で頑張ってしてる所、可愛かったね……。」
満悦な笑みで言いながら、蒼は後孔の入り口に垂れたローションを塗り直し柔らかくなった孔を捲るようにくるくると撫でて焦らす。
散々シャワーで自分が準備してる所を眺め、身体を後ろから洗われた。蒼は待てないと言いながら、後ろから挿入し泡に塗れながら何度も突かれた。そして中に出されると何処から用意したのかプラグを挿入され、いつの間か持ってきたあの下着をはかされ、ベッドに運ばれた。
勃たせてと甘い声音で耳元で囁かれ、いまこんな格好になっている。卑猥な格好で下着の先端は滲んで、はちきれそうになっている。
「………んっ……蒼…もう挿れて……。」
硬くなった雄の血管を舌でなぞり、側面を吸った。この太い雄茎でさっきのように奥深く突いて欲しい。最近どんどんと欲深くなってきてる自分を感じ、濡れた瞳で蒼を振り返る。
「皐月、僕に乗ったまま挿れて見せて……。」
優しく尻を撫でながら、蒼の甘く熱い吐息が露わになった肌に触れる。
「………んっ…ぁっ……。」
恥ずかしくて動こうとしない自分を蒼は腰を掴んで、引き寄せた。そのまま素直に従いながら、後ろに背中を向けて挿れようとすると、下着を脱がされ腰を掴まれるとくるりと蒼の方を向けられる。
「駄目だよ、僕を見ながら自分で挿入させて。皐月の顔を見たいんだ。」
まだ夕方なので、部屋は夕陽が射し込み、暗くすることも出来ない。くたくたになりながら、従順に蒼の方に脚を開きながら、雄の根元を掴んでゆっくりと腰を沈ませていく。抵抗しようとすると、さらに無茶苦茶にされるのは目に見えている。
根元まで飲み込むと本能的に躰が揺れ動きそうだった。
露わになった股間は草叢を全て剃られて卑猥に目立つように反り返っている。蒼は優しく微笑んで腰を浅く突きながら、ずくずくになっている弱い部分を執拗に愛撫してくる。
「…………っ…ぁ…蒼、目を瞑って………恥ずかし…ぃっ……。」
膨らんだ胸の突起が厭らしく濡れ、下着はぐちょぐちょに滲んで張り付いていた。両手を下に引っ張るように掴まれ、腰が揺れているのをねっとりとした熱い視線で観賞される。
見られていると分かると、恥ずかしさは増して赤く火照てる肌がより目立つように感じる。
「……うん、やっぱり皐月はこの方が可愛いね。………ナカもすごい気持ちいいよ。」
駄目だ………。
快感に飲まれそうだ。
目尻に涙を溜め、浅く呼吸を繰り返す。渇いた喘ぎ声が喉に張り付き、声が漏れていく。
「…………あおっ…い…前…擦っ……ァッ…。」
足りない快感を増したい。
蒼に懇願しながら自ら腰を前へ擦りつけ、もどかしさを解消させようとした。
「皐月、駄目だよ。今日はナカで沢山イケるようにしよう…………。ここなら舐めてあげるから……。」
蒼は身体を起こして、グッと腰を引き寄せ、腰を突き上げて奥深くを突いた。
身体をゆっくり起こすと、濡れた胸の突起を吸って軽く噛んだ。孔の奥で雄をきゅうと締めるような感覚を感じ、いい知れない悦楽に溺れそうになる。
首をぶんぶんと振り、抗えない快感に懸命に抵抗するがおしよせる何かがじんじんと襲う。
「………………ぁ……アッーーーーーー」
急にびくびくと躰が痙攣する。
胸も刺激されて、ひりひりと全身が悶える。
「皐月、可愛い。」
蒼にしがみつく。
変わっていく自分の躰が怖くなり、懸命に蒼の首筋に顔を顔を埋めた。
「………アオ……イ……?」
蒼は躰を引いて、顔を合わせようとした。
虚ろな意識の中で、汗ばむ肌を近づける。
「皐月の感じている顔、良く見せて………。」
蕩けるような甘い雰囲気にすっかり自分は蒼に溶けそうで、深く唇を重ねた。
唾液が交わるように何度も舌を絡めた。このまま幸せな時間が続けばよいと願いながらも、溶けてなくなりそうな儚さを感じた。
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