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番外編『皐月、セックスレスで悩む』8
「皐月、どうしたの、これ……?」
毛布を捲るとベトベトに濡れた白い太腿が露わになり、後孔には何か嵌め込んでいるのがみえる。逃げようとする皐月を捕まえ、押し倒しながらのし掛かり、片手で両手を縫い止めた。皐月は膝を曲げ、後孔が丸見えになるのを見られて急いで脚を閉じる。だが、蒼の身体が邪魔し、ひくつく孔から黒く根元まで嵌ってるのが明るい寝室でよく見えた。そっと蓋している部分を押すと、皐月はビクビクと躰が敏感に反応した。
「あっ……!だめっ…!蒼、そこ…やっ……。」
皐月はふるふると首を振るが、頬は紅潮し蕩けるような表情だ。ぐっと押しながら、上下にゆっくりと動かすとさらに皐月が躰を反らし腰を揺らす。
「皐月、これ、何?」
皐月が着ている自分のパジャマは裾がすでにローションでヌルついている。
「あっ…あっ……んんっ…それ、エ…ネ…。」
目を瞑って、皐月は小声で答えようとする。
ゆっくりと、後孔から嵌ってる物体を抜き取る。
「………皐月、これ……。」
黒い物体を見ながら驚いた。まさか皐月がこんなモノを買うなんて思いもしなかった。
ふと横に置いてあったバイブとローターが目に入り、さらにぎょっとする。
先ほど皐月が使っていたピンクのローターを手に取り、縫い止めたまま胸の突起に当てスイッチを押す。
「やめっ…蒼、やめっ…っ!」
懸命に縫い止めた手をバタつかせるが、皐月はまたビクビクと痙攣した。瞳は潤んで、胸の突起はぷっくりと膨らんで勃っている。手術の傷痕がパジャマの隙間から薄く見える。
「ねぇ、皐月話して。これ、なに?」
優しく微笑みながら見下ろして言うと、皐月は泣きそうな顔でわなわなと口を開く。
「……あっ…く、黒瀬が……ッ…。」
黒瀬の名前が出て、ついローターを強く乳首に押し当ててしまう。
「黒瀬さん?」
「……ァッ…あっ…黒瀬がレスなら玩具で…か、解消…した…ら…ッぁ…。」
「レス?」
そういえば皐月とずっとセックスをしていない。ローターを止めて、両手を解き震える皐月に優しく唇を重ねる。
「……ァッ……。」
皐月の瞳は潤み、物欲しそうにこちらを見てるような気がした。
「皐月、昨日疲れてるって話してたよね……
いつも僕のパジャマを着ながら一人でしてるの?」
皐月は首を横に振るが、毛布を洗う頻度は多いのは知っている。
「………ッ…ナカで……。」
「なか?」
「ナカでしかイケなくなった…から…たまに……」
真っ赤になりながら、皐月は泣きそうになる。
まさか自分のパジャマを着ながら、朝からこんな卑猥な事をしてたなんて想像も出来なかった。
「イケなくなったから、たまに玩具でしてるの?もう僕は必要ない?」
意地悪そうに言うと、皐月は顔を顰めた。
その表情が堪らなく可愛く見え、我慢出来ずにキスした。
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